_内定先以外の選考も続ける場合
【内容ダイジェスト】
◆内定承諾期限の確認をする
⇒同じ会社でも内定を取ったタイミングや、人によって承諾期限は異なる!
◆内定承諾と見なされる条件を確認する
⇒書類の到着なのか、口頭でも意思表示をすれば良いのか、企業によって異なる!
◆選考中の企業にはどうすれば良いのか?
・選考結果を待っている企業は・・・
⇒状況を伝えて早めに選考結果を教えてもらう!
・次の日程調整をしている企業は・・・
⇒状況を伝えて選考日程を早めてもらう交渉をする!
◆選考中企業の比較表を作る
⇒優先順位を明確にしたり、何を確認すれば意思決定できるのか整理することが出来る!
【プロローグ】
就活でよくある悩みや陥りがちな罠を紹介しながら、ストーリー形式で解決していく構成になってます。登場人物と自分の性格を照らし合わせて、共感できる部分はぜひ参考にしてください。
【登場人物】

~就活マスター~
就活のことなら何でも知ってるプロのアドバイザー。

~ヒカリ(就活生)~
楽観的な性格。直感で判断することが多く論理性に課題。

~トオル(就活生)~
冷静でクールな性格。頭で考えすぎて動けない事が多く行動力に課題。

マスター!!
ついに自分も内定取れました!
本当にありがとうございます!!

おぉ~!!素晴らしい!!
良かったですね!
おめでとうございます!!
ITコンサルの会社ですか?

はい、そうです!
新しいIT技術がどんどん出てくるので、常に学ぶ必要はありますが、ひとつのお客様と長い付き合いをしながら、深く入り込んで仕事を進めていけるので、自分の性格には合ってそうだと思います。

トオル!内定おめでとう!!
良かったね!これで一安心じゃん!

ありがとう!!
そうだね。これで無職は避けられる!

トオルさんもまだ選考中の企業は残ってると思いますが、そちらはどうしようと考えてますか?

んー・・・
それが、まだ続けようかと思ってます。
働きたいと思える会社ではあるんですけど、専門商社もまだ残ってるので、そこは受け切ってから決めたいなと思ってます。

それも良いと思いますよ。
新卒での就活は人生に一度きりなので、とことんやってみるのもアリです!
そうなると、内定先企業と選考中企業に何をしたほうが良いかわかりますか?

内定承諾期限の確認と・・・
あと何でしょう?
あんまり思い浮かばないです。

確かにメインは内定承諾期限の確認で合ってます。
ちなみに内定の連絡が来た時に、期限のようなものは言われましたか?

内定の連絡の時には何も言われてないのですが、
インターネットの書き込みで、同じ会社で内定取った人が3週間ぐらい期間がもらえたと書いてあったので、それぐらいかなと思ってます。

それはキケンです!
内定承諾期限は”時期”によっても、”人”によっても違う可能性があります。
例えば、”4月に出た内定”と、10月の内定式直前の”9月に出た内定”が同じ期限だと思いますか?
確実に違います!
また同時期に出た内定でも、Aさんは3週間。Bさんは1週間。など調整が入る可能性はあります。
例えば、この学生は圧倒的に評価が高いから、いくら待ってでも入社してほしいな。という人材と、
ちょっと評価はギリギリだけど、内定を即決するぐらいの覚悟があるなら、入社してほしいな。という人材が
異なる内定承諾期限になることはイメージしやすいですよね。

確かにそうですね。
企業の立場になって考えたら納得です。
そしたら内定先に連絡して、内定承諾期限を確認してみます。
ちなみに期限を確認する時の注意点はありますか?

”内定承諾になる条件”は絶対に確認したほうが良いです。
なぜ内定承諾と見なされる条件を確認するのかというと、内定承諾期限までに書類が到着すればOKなのか、書類の記入日が間に合えばOKなのか、それとも口頭で意思表示をすればOKなのか、
そこをちゃんと確認しておかないと気付かないうちに承諾期限が過ぎてしまい、内定を失う事にもなりかねません。
企業によって内定承諾の定義が違うため、しっかり確認することが大事です!
イメージできましたか?

はい、バッチリです!
ちゃんと内定承諾になる条件を確認するようにします。

では次に、選考中の企業に対してやることを考えてみましょう。
「選考結果を待っている企業」と
「次の日程調整をしてる企業」に分けて解説します。
選考結果を待っている企業であれば、自分から連絡をして早めに選考結果を教えてもらう動きもアリです。
ただし、しっかりと理由を説明しましょう。
例えば、「御社の志望度が高く、通過していれば選考を続けたいのですが、他社でいただいた内定承諾期限の関係で、なるべく早く結果を知りたいと思い、電話しました。失礼とは存じますが、選考結果を早めに知ることは可能でしょうか」
このように志望度を伝えて、状況も伝えて、申し訳ないとは思いつつ、電話してます。みたいな気持ちが伝わればOKです。
実は8割~9割ぐらいは面接終了時点で、合否が出てます。
面接官が出した合否が、人事担当者に伝わるまでに時間がかかってるケースが多いのです。
だから、連絡をして早く選考結果がほしい旨を伝えれば、意外と早く聞けることがあります。
ただし、何でもかんでも電話で聞くのはNGです。
基本スタンスとしては、企業が選考結果を出すと言った目安の日にちまでは待ちましょう。
内定承諾期限の関係で、選考結果を聞かないと判断できない場合など、仕方ないケースの時は、電話で聞くのもアリだという認識でお願いします。

わかりました!
気を付けます!
日程調整をしている企業にはどうすれば良いですか?

日程調整をしている企業も「志望度」「状況」を伝えて、少しでも早めてもらえないか確認をしましょう。
柔軟に対応してくれる企業であれば、空いている日程を優先的に案内してくれます。
また次回の日程が決まっていても、再調整できる企業はあります。
選考辞退者が出たから、ひとつ面接の枠が空いた。とか
面接官のスケジュールが急遽空いたので、面接可能になった。とか
色々なパターンで、早い日程への再調整が出来ることがあります!
緊急性が高ければ、ぜひ企業に連絡をして選考日程を早めてもらう提案をしてみましょう。

内定承諾期限が短かかったら、選考日程の相談も企業にしてみようと思います。
「選考結果を待っている企業」と
「次の日程調整をしてる企業」に関しては、一通り解説してもらった感じですかね?

そうですね。
一旦、こんなもんです。
それでは最後に一番大事な”やるべきこと”をお伝えします!
それは何かというと、
「選考中企業の比較表」を作成することです。
イメージは下です。


評価項目を作って、検討中企業にそれぞれ点数を入れていきます。
評価項目は自分にとって大事な項目で大丈夫です。
こう見ると、A社とB社は合計が一緒です。
C社は将来性だけまだ評価できていないので、次の選考でここを確認すれば順位が付きそうです。
ただ評価項目の中にも優先順位の高いものと低いものがありますよね。
そこを同じように評価するのはイマイチなので、優先順位で点数を加算してみましょう。


例えば、「仕事内容」と「身に付くスキル」の優先順位が高かったとします。
そこはポイントを2倍にすると、右側の点数になります。
同じように優先順位が中くらいのものは、ポイント1.5倍としてみます。
すると左側では同じ点数だったA社とB社が、右側では26点と28点になっていて、差が付きました。
こうやって必要な評価項目を出して、点数を付けて、優先順位を付けると、選考中の企業をランキングすることができます。
また明確になってる部分と、不明確な部分を浮き彫りにすることもできるため、視覚的に自分の考えが見れるようになります。

これいいですね!
頭の中では何となく考えてるけど、一覧表にしてみると、より頭の中が整理されそうです。

なぜこういったものを作る必要があるかというと、面接で”何を確認すれば”自分は意思決定が出来るのか把握することが出来るからです。
例えば、1000円しか財布に入ってなくて、昼ご飯を食べようと思った時に、”確認すべき事”は、何でしょうか?
どんなに美味しそうなメニューがあっても、最安値の料理が1000円超えていたらそのお店を選べません。
ということは、ランチのお店を決める意思決定に必要な”確認すべき事”は、価格帯です。
ランチに当てはめると、すごく当たり前のように感じるかもしれませんが、就活になると、これが出来ていない人が圧倒的に多いです。
どこの企業に行きたいのか意思決定をするために、”何を確認すれば”判断できるか明確にしないで、ただ選考に参加しているケースです。
先ほどの例で言いうと、1000円しか財布に入ってないのに、店内のキレイさとかメニューの豊富さとか優先順位の低いところを見て迷っている人と同じです。
なので、まずは”確認すべき事”を明確にしてから、面接に臨むことで、質問タイムの使い方や、選考中に見るべきポイントがわかります。
まずは書いてみることで、ちゃんと自己理解できているかチェックできるので、ぜひやってみてください。

自分では分かってるつもりでも、いざ書いてみると分かってないことって多いですよね。
早速やってみようと思います!

また作りながら迷う部分があったら聞いてください。

えぇー!マスター私の時はこれ教えてくれなかったじゃないですかー!!
何でですかー??

理由は簡単です。
ヒカリさんが意思決定に迷ってなかったからです。
実はこの表を作って、一番点数が高いところに入社しなさい。と言いたいわけじゃないんです。

えっ?!
どういう事ですか?

点数を付けて順位が出たときに、「自分の気持ちがどうなってるか」が一番大事なポイントです。
1位の会社が納得感ある場合は、そこが本当に志望度1位だと思います。
ただ半分ぐらいの人は、1位に違和感を感じて、2位のほうが良い感覚をもってる。という現象が起こります。
先ほどの例で言うと、B社の点数が一番高いのに、A社が何となく良いと感じてしまう場合です。
その時は点数を信じずに、自分の直感を信じてください。
ヒカリさんは直感が強いタイプなので、点数の一覧表を作っても、直感で全て決まると思いました。
それもお伝えしなかった理由のひとつです。

なーんだ!そういう事だったんですね!
それなら超納得です!!

ということは、さっきの一覧表はそれ自体で評価するものではなく、結果を見て「自分の気持ちがどうなったのか」確認することが大事なんですね。

その通りです。
何もない状態で意思決定しようとするよりは、数値化して自分に現実を突きつけてみます。
まぁ自分で自分にプレッシャーをかけるイメージですね。
現実が受け入れられるのか、受け入れられないのか、その自分の反応を確かめる事が、この一覧表を作る最大の目的です!

確かに、感覚的なものを数値化すると焦りますよね。
最近体重増えたかも~って思って体重計乗ったら、最高記録出て、めちゃくちゃ焦りました!
やっぱり数字で現実を突きつけられると、人って動きますよね!

ちょっと違いますが・・・
ヒカリさんはその感覚で大丈夫です!
志向の整理と同時に、自分に健全なプレッシャーをかけられるので、内定が出た企業でどうするか迷った時は、かなり一覧表が活躍しますよ。

後悔しないように、
判断ミスしないように、
ちゃんと考えながら最後の就活頑張ります!

色々考えすぎて、迷走しないようにね~!

俺も今ちょっとそれ心配だけど、、、考えすぎないように頑張る!

考えないように頑張るって、その時点で考えちゃってるけどね!笑