_差別化を図るポイント
【内容ダイジェスト】
◆差別化を図るための2つのポイント
(1)自慢話より苦労話
(2)ストーリーの山と谷を明確にする
◆面接官は就活生の自慢話に飽きている?!
⇒失敗談や苦労話のほうが惹きつけ◎
◆谷の無いエピソードはNG
⇒ピンチの無いアクション映画ぐらいつまらない!
【プロローグ】
就活でよくある悩みや陥りがちな罠を紹介しながら、ストーリー形式で解決していく構成になってます。登場人物と自分の性格を照らし合わせて、共感できる部分はぜひ参考にしてください。
【登場人物】

~就活マスター~
就活のことなら何でも知ってるプロのアドバイザー。

~ヒカリ(就活生)~
社交的で楽観的な性格。直感で判断することが多く論理性に課題。

~トオル(就活生)~
冷静でクールな性格。頭で考えすぎて動けない事が多く行動力に課題。

就活ではたくさんライバルがいる中で、どうやって差別化を図れば良いんですか?
他の就活生より大きな声を出すぐらいなら出来そうですが。

差別化は非常に重要なので、相手への伝え方でどうやって差別化を図るのか解説しますね。

自分も差別化は興味あるので、特に面接官の目線で知りたいです。

わかりました。
それでは、面接官がどんな心境なのか、そこからどうやって差別化を図れば良いのか、こんな順番で話していきますね。
まず面接官はとてつもない数の学生と会って、色々な話を聞いています。
エントリーの多い企業だと1日に数十人と会う場合もあります。そうなると、面接官はほとんど毎回同じような話を聞くことになります。
当然、面接官の印象に残らない学生が合格する可能性は極めて低いので、就活生はみんな差別化を図ろうとします。
そういった意味では、みんな着眼点は良いのですが、差別化を図ろうとしているポイントが一緒なので、結局差別化になっていないことが多い印象です。
ちなみに自己PRで差別化を図ろうと思ったらどこを意識しますか?

いかにインパクトのあるエピソードを準備するかですかね?

私は話し方ですね!
とにかく情熱的に話してインパクト重視でいきます!

そうですよね。大体の就活生が何のエピソードを選ぶのか悩んだり、自分のキャラクターで差別化を図ろうとします。
それも間違ってはいないですが、似たような人はたくさんいるので、根本的に差別化は図れていないと思ってます。
では、どうすれば良いのか。
2つのポイントがあります。
(1)自慢話より苦労話
(2)山と谷を明確にする
ひとつずつ解説していきますね。
まず就活生はどうしても面接で「自慢話」になりがちです。
なぜなら、面接官が「自己PR」とか「学生時代に頑張った経験」とか、思いっきり自慢話をしてくれと言わんばかりの質問をするからです。
なので面接官は学生の自慢話を聞き飽きている状態です。
これが面接官の目線です。

なるほど~!
アピールしたいと思えば思うほど、自慢話っぽくなっちゃいますよね。そして面接官は何十人も就活生の自慢話を聞いて飽きている。
人の自慢話をずっと聞くのはちょっと苦痛ですね。笑

そうなんです!
面接官の目線が理解できたようですね。
だから自慢話ではなく、「失敗した話」とか「やらかした話」のほうが面接官の気を引くことになります。
例えば、自己PRを話してください。と言われたら、
「●●なチャレンジをして、●●な成果を出して、これだけ成長することができました。」
みたいな話ではなく、
「●●なチャレンジをしたら、こんな失敗をして、こんな迷惑をかけました。」
みたいな入口のほうが確実に印象に残ります!
自己PRで自慢話されると思ったら、おや?この就活生は何か違うぞ。自分の苦労話を赤裸々に語っている。となれば、差別化は図れるはずです。
ただし、注意点があります!!
失敗した経験を話して、そのまま終わったら、ただの失敗談で不合格です。
どこかで巻き返したエピソードが必要になります。
それが(2)の「山と谷を明確にする」というポイントです!

わざわざ自分のマイナス面を面接で伝える人はいないですもんね。だから失敗談を話すと差別化になるんですね!
失敗談なら私たくさんあるので、自信あります!
早く「山と谷を明確にする」ってポイントが知りたいです!!

いきなり自慢話ではなく、失敗談や苦労話から入るのがオススメという話をしましたが、実はこの先が最も大事です!
ただその前に1つクイズです!
面白い話とつまらない話の大きな違いは何だと思いますか?

話している人の・・・顔?

それは顔芸ですね。
そういうことではなく、映画とかドラマとかマンガとか、ストーリー構成として面白い話とつまらない話の差です。

んー、全然わからないです。
予想外の事が起こるかどうかですか?

おしい!ちょっと違いますね~!
答えは、”ピンチとそれを乗り越えるプロセス”です。
つまりエピソードの山と谷の部分になります。
下の図を見てください。


横軸が年齢で、縦軸が成功のバロメーターだと思ってください。
真ん中の線が0でそれより上なら成功している、それより下なら失敗している。こんなイメージで図を見てほしいんですが、
青い線はずっと上にいます。失敗や挫折もなく、何の面白みもありません。
アクション映画でいうと、ケタ違いに強いヒーローが一度もピンチになることなく、敵をやっつけるストーリーです。
恋愛ドラマでいえば、誰も失恋することなく、ずっとハッピーのままエンドを向かるストーリーです。
そんなアクション映画や恋愛ドラマ面白いですか?
絶対に面白くありません。アクション映画であれば、ピンチになってドキドキしながら、ヒーローの復活やパワーアップを期待します。何とかピンチを乗り越えて敵をやっつけるからハラハラして面白いのです。
自分が視聴する側にいればわかるのですが、就活では自分の良さをアピールしたいあまり、ピンチのないアクション映画を作ってしまうのです。
だから就活生が目指すエピソードは上の図でいうと赤色の線です。
失敗した話も挫折した話もどんどん盛り込みましょう!それをどう乗り越えたのか、苦労した話や工夫した話が面接官の印象に残り、本当の意味で差別化が図れるのです!

自分が考えていた自己PRは完全に青色の線みたいになってました。気付いて良かったです!

つまらないアクション映画を作るところだったね!笑
という私も似たようなもんだったけど・・・

簡単にまとめると、
面接官は就活生の自慢話を聞き飽きてるので、苦労話から入ることで、記憶に残る就活生になりましょう。
失敗談だけで終わると、マイナスな印象しかないので、ピンチを乗り越えたプロセスをしっかり伝えるようにしましょう。
特にエピソードの山と谷をしっかり作って、面白いと思ってもらえるストーリー仕立てにしましょう。

これを知ってるだけでも少し差別化が図れそうです!

あと面接官の目線というところで、もうひとつ補足説明があります。
ピンチを乗り越えるプロセスが大事と伝えましたが、面接官の目線だと、ここで早期退職しないかチェックしてる場合があります。
企業が一番恐れていることは、新卒が入社をして早期退職してしまうことです。
残念ながら現状は新卒の入社3年以内離職率は30%です。
だから、企業は出来るだけ採用の段階で、早期退職しそうな学生は落としておきたいのです。
また下の図をみてください。


上の図に2つの丸を書きました。
退職する可能性が高いのは、上の丸と下の丸どちらの状態の時でしょうか。

もちろん下の丸の状態ですよね。
失敗したり、モチベーションが下がっている時は、辞めたくなると思います!

正解です!
面接官はこの時のエピソードを聞いて、この人はキツイ経験も乗り越える力がありそうだと判断します。
青い線のエピソードを話した人は、その部分が見えません。だから挫折したり、失敗したらすぐ辞めちゃうかもな。と不安になるのです。
面接官に安心感を与えるためにも、エピソードには山と谷を作って、谷を乗り越えた経験をたくさん伝えてください。
そうすれば、ちょっとしたことじゃこの人は辞めないな、という印象が残るので、選考通過の確率も自然と上がります!

面接官は自己PRでそういった部分も見てるんですね!
ますますエピソードの山と谷の高低差が重要だと痛感しました。

私は山と谷がたくさんあるからラッキー♪
谷が多すぎて企業にひかれないように気を付けよ!

谷は乗り越えてれば逆に強みだろ!

方向音痴すぎて、大型スーパーで出口が見つからないとか、電車で寝過ごして、終点でも気付かず、そのまま折り返して反対方向に進んでたとか。
失敗談が多すぎて、どれをネタにしようか迷っちゃう~♪

それは就活で全く使えないエピソードなので、全部却下です!笑

はーい・・・
真面目に考えま~す!