_アピール効果の高い文章とは

内容ダイジェスト】
◆ひとつの文章にアピール材料は1つだけ
・複数の要素を入れるとメッセージ性が弱くなる
・なるべく1つに絞ってアピール!

◆第三者効果をうまく使う
・自分で自分を褒めるより、第三者に褒められる方が信頼性が高い
・文章に他の人から評価されたことも入れ込む!

プロローグ
就活でよくある悩みや陥りがちな罠を紹介しながら、ストーリー形式で解決していく構成になってます。登場人物と自分の性格を照らし合わせて、共感できる部分はぜひ参考にしてください。

登場人物

~就活マスター~

就活のことなら何でも知ってるプロのアドバイザー。

~ヒカリ(就活生)~

社交的で楽観的な性格。直感で判断することが多く論理性に課題。

~トオル(就活生)~

冷静でクールな性格。頭で考えすぎて動けない事が多く行動力に課題。


トオル

書類の通過率を上げるために、何か便利なテクニックはないですか?

就活マスター

もちろんありますよ!

では、特別に2つ教えますね。

ヒカリ

私も知りた~い!!!

就活マスター

1つ目は、
「ひとつの文章にアピール材料はひとつだけ」です。

非常にシンプルですが、実は大事なポイントです!
実際に体験してみるとわかるので、次の文章を読んで、ひとつだけ私に質問してください。

「昨日の夜、私は一人でご飯を食べたのですが、カップラーメンを食べました」

さて、どんな質問が思い浮かびますか?

ヒカリ

「どんなカップラーメンを食べましたか?」
っていう質問が一番に思い浮かびました!

就活マスター

なるほど。ということは、私の文章でカップラーメンに一番注目したわけですね。
でも、私が昨日「一人でご飯を食べたことが寂しかった」ということを一番伝えたかったとしたら、ズレてしまいますね。

トオル

確かにそうですね。
本当に伝えたいことが、相手に伝わってない。

就活マスター

では、こうしてみたらどうでしょう。

「昨日の夜、私は一人でご飯を食べました」

この文章に対して、ひとつだけ私に質問をしてください。

ヒカリ

「なんで、一人で食べていたんですか?」

って自然とその話題になりますね!

就活マスター

そうなんです。
最初の文章では、複数の要素が入っているので、何が重要かわからず、相手が自由に受け取ってしまいます。

結果的に、カップラーメンが何味なのかが気になったり、夕飯にカップラーメンなんて健康的に大丈夫?とかカップラーメンに関する質問が出てきます。

何が言いたいかというと、複数の要素を入れると、本当に伝えたいことが伝わらないリスクが高まるということです。

いわゆるメッセージ性が弱くなります!

これが「ひとつの文章にアピール材料はひとつだけ」をポイントにあげた理由です。

トオル

欲張って一気に色々アピールしようとするとメッセージ性が弱くなるんですね。

就活マスター

自己PRでいうと、
「私はアルバイトを通して、多くのことを学びました。前向きに取り組む姿勢やみんなと一緒に協力する協調性、後輩を育成することで指導力やリーダーシップが身に付きました」
こんな風に色々アピールすると、受け手は結局何が言いたいのかわかりません。
そして本人も整理できていない事が多いので、面接官から「この中で一番自信のあるものは何ですか」と質問をされると明確に答えられない。という事態が発生します。

これは非常にもったいない。
ひとつに絞ると自信のあるものが全部アピールできなくて、もったいないと感じる人は多いと思いますが、全部一気にアピールして何も拾ってもらえないほうが、よっぽどもったいないのです!

料理に例えると、好きな調味料が【味噌・マヨネーズ・砂糖・ソース】だから全部ひとつの料理に入れちゃえ!ってやったら結果は想像できますよね。
それぞれが良い味をもっていても、混ぜることで必ずしも魅力が増すわけではないのです。

適切なものを適切な量加えることで、おいしく頂ける。この原則は就活でも料理でも全く一緒です!

ヒカリ

ホントですね!
すごいわかりやすいです。
私はよく料理で色々混ぜて味がよくわからなくなる時があるので。

トオル

お前は料理も勢いで作りそうだもんな!笑

ヒカリ

ピンポーン!
正解♪

就活マスター

1つ目のポイント「ひとつの文章にアピール材料はひとつだけ」はこれで大丈夫そうですね。

次に2つ目のポイントです。
それは「第三者効果をうまく使う」です!

トオル

第三者効果って何ですか??

就活マスター

それでは、第三者効果について簡単に説明しますね。

例えば、トオルさんが洋服を買いに出かけたとします。
ショップAに入って、店員から「うちのブランドAって服すごい流行ってるんですよ!いかがですか?」と言われた時と

雑誌で取り上げられている記事をたまたま読んで「ショップAのこの服がすごい流行ってる」と書かれていた時と、どちらの方が信用できますか?

トオル

雑誌の情報のほうが信用できます!

就活マスター

そうですよね。
それが第三者効果です!

当事者が言うより、第三者から言われた方が信用できるという人間心理があります。
だから、自分で自分のことを「優しい人間です!」というより、第三者が「あの人優しいよ」と言ってくれた方が、信じてもらいやすい。

この第三者効果を就活でも使えると強いです!

ただここでひとつ問題があります。就活で自分のことをアピールしてくれる人は自分しかいないということです。

隣の就活生がいきなり自分のことをアピールしてくれるなんて、そんな奇跡は起こりません。

ヒカリ

じゃあ、どうすれば良いんですか?
面接の前にお願いでもしておきますか?!

就活マスター

そのアイデアは斬新ですね!!
でも違います!

次の文章を見てください。
「私は接客のバイトで対応マニュアルを作成し、従業員の接客レベルの向上を目指しました。その結果、周りから頼られる存在となり、自然と責任感が芽生えました。この責任感を活かして・・・」
こんな自己PRがあったとしましょう。
一般的な自己PRで悪くはないですが、やはり自分で自分のことを褒めているレベルから抜け出せていません。

では、これに第三者効果を取り入れるとどうなるか。
「私は接客のバイトで対応マニュアルを作成し、従業員の接客レベルの向上を目指しました。その結果、店長や従業員から”責任感があって頼りになる”と言われるようになりました。私もそれから自分の責任感に対して意識するようになり、今では人一倍責任感があると自負しています。この責任感を活かして・・・」

いかがでしょうか。
自分で責任感があると言ってるだけじゃなく、社会人からも責任感があると言われています。
第三者からも評価されていて、ちゃんと自分でもその能力が強みだと自覚してますよ、と伝えることで、二重のアピールになってます。

ヒカリ

なるほどー!!!
確かにこうやって落とし込めば、第三者効果が使えるんですね。

トオル

確かに、自己PRとかはどうしても自分の視点だけになってしまうけど、うまく第三者の視点も入れることで、説得力が出ますね!

就活マスター

そうなんです。
第三者効果をうまく使えば、同じエピソードでも説得力に差が出ます!
自己評価だけじゃなくて、他己評価もしっかり入れ込んで文章を作成してみてください!

今日は、アピール効果が高くなるテクニックということで、
「ひとつの文章にアピール材料はひとつだけ 」と「第三者効果をうまく使う」の2つを解説しました。

ぜひ活用してください!

ヒカリ

よーし!これで書類の通過率が上がる気がする!!
早速試してみよう!!

ねぇねぇ、トオル!
私、気になる男性がいるんだけど、トオルからその人に私のポジティブな情報たくさん話しておいてくれない?!

トオル

就活じゃなくて、そっちで第三者効果使おうとしてるのかよ!

就活マスター

就活以外でも第三者効果はよく使われますが、変に使いすぎないほうが良いですよ。笑

ヒカリ

はい!わかりました!
気を付けます!!

トオル、、、

じゃあ1回だけ!笑