_最終面接~選考要素あり面接~攻略法
【内容ダイジェスト】
◆最終面接で最も重視されるのは”覚悟”
◆個人面接の時に”過去”と”未来”についてどんな質問をされたか振り返る!
◆質問を3つにグルーピングする
(1)過去に関する質問
(2)自分の未来に関する質問
(3)企業の未来に関する質問
◆グループごとに返答内容を並べて一貫性があるかチェックする
⇒それぞれで一貫性があれば、全体を通して一貫性があるかチェック
※一貫性が弱い部分は次の選考までに修正して一貫性が保てるようにする!
◆グループごとの質問数をチェックする
⇒質問が多かったグループから企業がどこを気にしているのか推察する
※企業が重視しているところは集中的に振り返りをして強化する!
【プロローグ】
就活でよくある悩みや陥りがちな罠を紹介しながら、ストーリー形式で解決していく構成になってます。登場人物と自分の性格を照らし合わせて、共感できる部分はぜひ参考にしてください。
【登場人物】

~就活マスター~
就活のことなら何でも知ってるプロのアドバイザー。

~ヒカリ(就活生)~
楽観的な性格。直感で判断することが多く論理性に課題。

~トオル(就活生)~
冷静でクールな性格。頭で考えすぎて動けない事が多く行動力に課題。

ついに最終面接まで進みました!
何かそれだけでドキドキです!

おっ!ついに来ましたか!
楽しみですね。

やるじゃん!
俺も早く最終面接行きたいなー!

最終面接もいくつかパターンがあるんですか?

ありますよ。
まず、最終面接のパターンは大きく2つです。
「選考要素のある面接」と
「意思確認の面接」です。
選考通過率はザックリと
「選考要素のある面接」が50%前後で、
「意思確認の面接」が70%前後です。
「意思確認の面接」は別で詳しく説明をするので、今回は「選考要素のある面接」について話していきますね。

えっ!?最終面接って半分も落ちる可能性があるんですか?
もっと通過率高いと思ってました!
しかも意思確認の面接も、落ちる場合があるんですね。

そうですね。
だから最終面接も全く油断ができません!
しっかりと事前準備をして面接に臨みましょう!

わかりました!
気を引き締めて頑張ります!
ではまず「選考要素のある面接」からお願いします。

それでは早速ですが、選考要素のある面接では、どこを見られていると思いますか。

前にマスターが言っていたのを思い出しました!
最終選考は”覚悟”を見るんですよね?!

素晴らしい!正解です!
メインで見るところは”覚悟”で間違いないです。
ただそれは「意思確認の面接」も同じです。
他には思い付きますか?

うーん・・・
社風に合うか?

最終面接では、役員や社長など役職が上の人が出てきますよね。
という事は、現場にはほとんどいない人が面接官になる確率が高いので、社風の判断があまりできません。
だから最終面接で社風に合うかどうかを見る会社は少ないと思います。

んー・・・
もうギブアップです!!
全然想像つかないです・・・

なかなか思いつかないですよね。
実は最終面接で見られるところは、”覚悟”以外にあまり傾向がないんです。
個人面接で気になった部分や、深堀りして確認したい部分を最終面接でチェックすることが多いのですが、
個人面接で聞けなかった部分を最終面接で確認することもあるので、正直読めないです。

あっ!
そうだったんですね!
じゃあどうやって対策をすれば良いんですか?

まずは個人面接で”過去”と”未来”についてどんな質問をされたか振り返りましょう。
”過去”については基本的に自分自身のことを聞かれたと思います。
学生時代に力を注いだことや、失敗した経験、成功した経験など、色々な質問をされましたよね。
”未来”の場合は、自分自身の未来と会社の未来について聞かれたと思います。
自身のキャリアプランや、入社してやりたいこと、会社をどうしていきたいかなど、こちらも色々な質問をされましたよね。
それをできるだけ思い出して、質問に対してどんな返答をしたのか紙に書いてみましょう!

はい!わかりました!
書いてみるとこんな感じです。
全部は思い出せないですが、ザックリ7~8割ぐらいは書けたと思います。
Q1.特技・趣味
A1.映画鑑賞とスポーツ
Q2.自己PR
A2.バイトの話から後輩育成に繋げて「人の良いところを発見して伸ばせる能力がある」とした。
Q3.志望動機(人材業界)
A3.人と人を結び付ける仕事内容に魅力。人の良い面を引き出すことが得意な私なら活躍できることをアピール。
Q4.短所
A4.楽観主義で深く考えずに行動してしまう時がある。
Q5.今までの就活歴
A5.メーカー、人材、不動産(デベロッパー)
Q6.現在の選考状況と志望度
A6.5社選考中で御社が1位
Q7.逆質問
A7.(1)活躍している若手に共通点はあるか
(2)社風の特徴を教えてほしい
(3)新卒に一番期待していることは何か

すごいですね!
これだけ覚えていれば大丈夫です。
それでは最初に質問をラベリングしましょう!

ラベリングって何ですか?
初めて聞きました。

失礼しました!
ラベリングとは、ラベルを貼ることです。
例えば、飲み物を買うときをイメージしてもらうとわかりやすいです。
飲み物だとラベルはパッケージにあたりますが、
ポカリは青色のパッケージ、
お~いお茶は緑色のパッケージ、
こうやって、パッケージがあるから自分が欲しい飲み物をすぐ見つけられますよね。
飲み物の中身の色やペットボトルの重さで判断してないと思います。
だからラベルは何かを仕分けたり、わかりやすくグルーピングするときに役立つものなのです。
今回はヒカリさんが面接で聞かれた質問を”過去”と”未来(自分)”と”未来(会社)”にグルーピングするために、ラベリングしたいと思います。

なるほど!
質問内容にラベルを貼って振り返りをやりやすくするんですね。

グルーピングしてみました。
どうでしょう?
漢字で書くと面倒なので、記号に置き換えて記載しました!
=========
過去=a
未来(自分)=b
未来(会社)=c
=========
Q1.特技・趣味
⇒a
Q2.自己PR
⇒a
Q3.志望動機(人材業界)
⇒b
Q4.短所
⇒a
Q5.今までの就活歴
⇒a
Q6.現在の選考状況と志望度
⇒a
Q7.逆質問
⇒?
逆質問はこちらからの質問なので、グルーピングしなかったのですが、大丈夫ですか?

いいですね!逆質問のところは後で別チェックをするので、今は一旦無しで大丈夫です。
そしたらこれを使って2つの事をやってみましょう!
1つ目は、a,b,cをそれぞれ別々に見て、一貫性があるかチェックします。
例えば、aの質問に対する返答だけ集めて、矛盾がないか確認します。
その後、b,cも同様のことをやって、最後にa,b,cに一貫性があるかチェックする方法です。
2つ目は、a,b,cの質問数をそれぞれカウントしてバランスがどうなっているか確認をしてみます。
この2つを確認することで、「自分の説得力」と「企業側の傾向」がわかります。
一貫性がなければ説得力がないので、次の面接でどうすれば説得力が上がるのか見当が付けられるでしょう。
また質問のバランスを見て、どこを気にしている企業なのか把握できれば、最終面接で聞かれそうな範囲に見当が付けられます。

わかりました!
ちょっとやってみます!

このやり方すごい参考になります!
今やってる自分の個人面接にも当てはめて考えてみます!

できました!
こんな感じですかね?
まず1つ目の確認事項は、
a:”人の成長”を軸にしている点と行動力がある点は一貫性がある。
でも就活歴で伝えた”人々の生活を支える”という軸で業界を選んだ志向は、どこにも出てきていないので、唐突感がありちょっと矛盾を感じさせてしまった可能性がある。
b:質問が1つしかなかったため、矛盾はない。
c:質問が1つもなかったため、矛盾はない。
a,b,cの全体としては、大きな矛盾は発見できませんでした。
ただ就活歴の軸が”人々の生活を支える”と伝えているので、そこだけ他の発言内容との関連性が弱いと思いました。
そして2つ目の確認事項は、
a:5個
b:1個
c:0個
だったので、過去の話が多い傾向です。

上出来です!すごいですね!
まず1つ目の確認事項に関しては、
確かに就活歴のところだけ浮いてる感じがしますね。
”人の成長”と”人々の生活を支える”は微妙に違いますからね。
どうやったら説得力が出そうですか?

うーん・・・
そうですね。
就活の軸を”ヒトを通して社会貢献する”とかに変えれば、人の成長に魅力を感じている価値観もズレないし、人々の生活を支えたいという価値観もズレないと思います!

おっ!何かキレイにまとまった感じがする!

良いと思います!
これで全体としての矛盾がなくなりましたね!

あれ?でも同じ企業なのに、選考途中で話す内容を変えてしまっても良いんですか?

全然大丈夫ですよ!
よく学生からも聞かれます。
履歴書に書いた志望動機や自己PRと同じ内容じゃないとダメですか?と言われますが、面接で聞いた内容に影響を受けて、別のところに魅力を感じることもあり得ますよね。
そうやって就活を通して成長することは非常に良いことです。
むしろ就活を始めたばかりの時に書いた志望動機と2か月後の最終面接で全く同じ考え方だったら、2か月間成長してないとも言えるので、企業からすると魅力的な人材には見えないと思います。

確かに言われてみればそうですね。
途中で変えても問題ないのか少し気になっていたので、助かりました!

では、1つ目の確認事項で一貫性はさらに改善できそうなイメージが出来ましたね。
最後に念のため確認ですが、逆質問の内容も今まとめた考え方と矛盾はないですかね?

質問した内容は次の3つなので、ちょっと確認してみます。
(1)活躍している若手に共通点はあるか
⇒”ヒトの成長”という価値観とズレてないです。
(2)社風の特徴を教えてほしい
⇒ヒトという軸にはズレてない質問です。
(3)新卒に一番期待していることは何か
⇒これも期待している人材へと成長したい意図が見えるので、”ヒトの成長”という価値観とズレてないです。

確かに大丈夫そうですね。
前にもお伝えしましたが、逆質問は「自分はこれに興味がありますよ」というアピールにもなってしまいます。
”過去”と”未来”の一貫性からズレた質問をすると、矛盾を感じさせる可能性があるので、注意しましょう!
次に2つ目の確認事項にしていた質問のバランスに関してです。
ヒカリさんの言う通り、”過去”に対する質問が多いですね。
その企業は、過去の経験からポテンシャルを判断して、大事な選考基準にしていると予想できます。
次の最終面接でも過去について集中的に聞かれる可能性があるので、もう一度過去の自分を振り返って自己分析をしてみると、良い事前準備ができる可能性が高いです!

わかりました!
もう一回自己分析をやって、過去の情報をブラッシュアップしてみます!

よし!
俺も同じようにやってみよう!
こんな風に面接で聞かれた内容から企業分析をしたことがなかったので、参考になりそうです!

ぜひ試してみてください!
ただあくまでも傾向を見るためのものなので、それだけやれば選考が通過するわけじゃありません。
そこだけ念頭において準備を進めるようにしてください!

そうですよね!
ただ闇雲に事前準備するよりは、こうやって仮説を立てて準備したほうが効率は良いと思うので、あくまでも参考情報として準備に取り組みます。

そういえば最終選考はいつなの?

それが・・・
明日なんだよね!笑

えっ!?はやっ!!
しっかり準備もしてられないな!

そうなんだよね・・・
マスター!
意思確認の面接も少しだけ教えてもらっても良いですか?

わかりました!
じゃあ5分休憩して、すぐに再開しましょう!