_企業が求める志向性とは
【内容ダイジェスト】
◆求められる志向は業界より職種のほうが影響大!
職種ごとに求められる志向を考えた方が効率が良い。
◆新卒が働く最初の職種は大きく3つ!
(1)営業
(2)接客・販売・サービス
(3)エンジニア
※この3つで大体7割~8割ぐらいをカバー
◆営業で求められる志向
・新規開拓営業
「成長志向」や「稼ぎたい志向」
・反響営業
「柔軟志向」や「世話好き志向」
・ルート営業
「コツコツ志向」や「クリエイティブ志向」
◆接客・販売・サービスで求められる志向
・接客/販売
「世話好き志向」と「競争志向」
・サービス
「やりがい志向」や「手に職志向」
◆エンジニアで求められる志向
「手に職志向」や「クリエイティブ志向」
【プロローグ】
就活でよくある悩みや陥りがちな罠を紹介しながら、ストーリー形式で解決していく構成になってます。登場人物と自分の性格を照らし合わせて、共感できる部分はぜひ参考にしてください。
【登場人物】

~就活マスター~
就活のことなら何でも知ってるプロのアドバイザー。

~ヒカリ(就活生)~
楽観的な性格。直感で判断することが多く論理性に課題。

~トオル(就活生)~
冷静でクールな性格。頭で考えすぎて動けない事が多く行動力に課題。

個人面接では「志向」と「能力」が見られると言ってましたが、業界や職種ごとに好まれる「志向」や「能力」ってありますか?

もちろんありますよ!
業界・職種によって働き方が異なるため、求められる「志向」や「能力」はバラバラです。
ここでは「志向」に的を絞って説明しますね。

お願いします!
自分もやっと個人面接に進めたので、参考にしたいです!

私も!
一緒にお願いします。

わかりました!
それでは説明していきますね。
まず求められる「志向」は業界よりも職種のほうが圧倒的に影響を受けやすいです。
イメージすると分かりやすいと思いますが、メーカーの営業職と事務職では、求められる「志向」は異なりそうですよね。
逆に商社とメーカーという異なった業界でも、営業であれば似たような「志向」を求められそうですよね。
このようにベースは職種になります。
そこに少しだけ業界や会社ごとにオリジナルな志向が追加されるイメージです。

なるほど!
職種のほうが影響が強いんですね。

そして、学生が就職する時の3大職種というものがあります。
大体7割~8割ぐらいの学生はこの職種に就職します。
それが、
【営業】
【接客・販売・サービス】
【エンジニア】
の3つです。

えっ!ちょっと待ってください!
リクナビとかマイナビを見ると、もっと色々な職種がありますよ!
3つの職種で7割~8割ぐらいが就職するなんて信じられないです・・・

そう思ってしまうのも無理はないですね。
企業は色々なネーミングを付けて、かっこよく見せるので、あまり気付かないかもしれないですが、大体がこの3つに集約されます。
例えば、ライフプランナーやコンサルタントは営業です。
ウエディングプランナーも営業だし、●●アドバイザーと付くものも営業か販売です。
セールスプロモーションも販売だし、店舗開発も最初は接客からスタートです。
教育系の職種は大体サービスに入ります。
もちろん事務職や企画職、マーケティング職など3大職種に含まれないものも一部募集はしてますが、採用人数が非常に少ないので、結局そこに就職する人は一握りです。
ちなみに総合職はほぼ営業スタートです。
なので、直接的に【営業】【接客・販売・サービス】【エンジニア】と書いてなくても、実際はこの3つに集約されるのです。

総合職って大体が営業なんですね。
ちょっと自信なくなってきました・・・
営業職って聞くと、できるか不安です。

3大職種で求められるそれぞれの「志向」を話す前に、営業についても少し説明しておきますね。
みなさん営業と聞くとなぜかネガティブな印象をもっている人が多いみたいです。
トオルさんは営業にどんなイメージをもってますか?

そうですね。
ノルマがきつそうとか、
断られても断られても、アプローチしないといけないとか、
メンタルが結構必要なイメージです。

なるほど。
そしたらイメージとは違うと思いますよ!
まず営業には「新規営業」と「既存営業」があります。
そして新規営業には「新規開拓営業」と「反響営業」の2種類があり、
既存営業には「ルート営業」があります。
◆新規営業
∟新規開拓営業
∟反響営業
◆既存営業
∟ルート営業
まとめるとこんな感じです。
具体的な仕事で説明すると、
新規開拓営業は”飛び込み営業”と言われる訪問型でアプローチする方法や”テレアポ”と言われる電話でアプローチする方法が代表的です。
反響営業は問い合わせがあった人に対して連絡をしたり、来店した人に対して営業する方法があります。
例えば街中にあるアパマンショップとかエイブルのような不動産賃貸の営業は、わざわざピンポーンってして
「引っ越し考えてないですかー?」って飛び込み営業はしないですよね?
物件の広告を見て、気になった物件がある人が店に訪れます。
これが反響営業です。
ルート営業はすでに取引のある企業と関係性を保ちながら、定期的に色々な提案をしてオーダーをもらうのが代表的な営業方法です。

そうなんですね。
私がイメージしてた営業は「新規開拓営業」でした。
他にも色んな営業スタイルがあるんですね。
マスターの話を聞いてると、それぞれ求められる「志向」は違う気がしました。

その通りです!
これから3大職種の求められる「志向」を説明していくので、この流れでまずは【営業】を説明しますね。
新規開拓営業で求められる志向は、”成長志向”や”稼ぎたい志向”などが多いです。
お客様と出会うキッカケから自分で作り、関係性構築、課題抽出、提案、契約など入口から出口までやるため、幅広い能力が身に付きます。
なので、わかりやすく成長志向は求められます。
あと新規開拓営業は成果に応じたインセンティブが支給されることが多く、稼ぎたい人が活躍している傾向があるので、そういった志向は歓迎されます。
次に反響営業で求められる志向は、”柔軟志向”や”世話好き志向”などが多いです。
自分からアプローチしない分、どんなお客様が来るかわかりません。好き嫌いがなく、何でも柔軟に対応できる臨機応変タイプが好まれます。
また相手のペースやタイミングに合わせることが多いので、自分中心に物事を考えるタイプより、人を優先する世話好きタイプが歓迎されます。
最後にルート営業で求められる志向は、”コツコツ志向”や”クリエイティブ志向”などが多いです。
関係性を長く構築していく必要があるため、まめな連絡や細かい約束を守るなどコツコツ地道に努力できることが大事です。
また同じお客様に対して色々な提案をしていくため、今までにない発想が求められます。
毎回お客様が変わる新規営業であれば、お得な情報をひとつ持ってるだけで、毎回ホットな情報を提供できます。
でも同じお客様に何度も提案する場合は、どんどん新しい発想でアイデアを出していかないと、「また同じこと言ってるよ」と飽きられてしまいます。
したがってクリエイティブ志向も求められます。

営業職って一言でいっても求められる志向は色々あるんですね。
参考になります。

次は3大職種のうち【接客・販売・サービス】で求められる志向を説明していきます。
接客・販売は主に店舗や商業施設などでお客様と対面式のコミュニケーションを取りながら働く仕事です。
ここで求められる志向は”世話好き志向”と”競争志向”です。
反響営業と一緒で、相手のペースやタイミングに合わせることが多いので、自分中心ではなく、まず相手のことを考えられる世話好きな志向が求められます。
そして難しいのは、売上を意識したり、競合会社に競り勝つために、情報収集したりするので、ちゃんと競争する意識が必要ということです。
”世話好き”と”競争”は対照的なイメージを持つかもしれないですが、バランス良く両方兼ね備えているとベストです!
次にサービスは教育系や保育・介護など人の成長に関わる仕事として定義します。
色々な見解があるので、違う意味で”サービス”を使ってるところもあると思いますが、人と関わる仕事で売上目標がない仕事を一旦”サービス”として説明していきます。
ここで求められる志向は、”やりがい志向”や”手に職志向”です。
サービス職は一般的に給与面や休日面で待遇が良いとは言えません。
でもそれを超える喜びや感動を求めている、やりがい重視な志向は評価が高くなりやすいです。
また専門的な知識や能力も身に付くため、手に職を付けたいという志向も大歓迎です。

接客・販売・サービスも色々な志向が求められてますね。
働き方と連動して求められる志向も変わってるのが理解できました!

それでは3大職種の最後【エンジニア】で求められる志向を説明していきます。
エンジニアはIT系のSEやプログラマーをイメージする人が多いかもしれないですが、機械系のエンジニアや電気・電子系のエンジニアなど色々なエンジニアがいます。

エンジニア職って関係するのは理系の人だけですよね?

実はそんなことないんですよ!
例えば、IT系のエンジニアであれば文系卒でも採用している企業はたくさんあります。
未経験OKとなっている求人であれば、ヒカリさんも大丈夫ですよ!

えっ!?そうだったんですか??
知らなかったです!!

昔に比べてプログラミングの難易度が下がってるので、イチから学べば割と1年ぐらいである程度できるようになりますよ。
まぁこの話はまた別で詳しく説明するとして、話を元に戻しますね!
【エンジニア】に求められる志向とは何かという話でした。
それは”手に職志向”と”クリエイティブ志向”などです。
やはり専門的な技術が身に付くので、手に職付けてこの道を究めていきたい!という人は求められてます。
そして、ものづくりは何かを生み出す事が仕事の醍醐味です。
なのでクリエイティブに新しいものを求める志向が非常に重要です。
一旦、代表的な3大職種の説明は以上です。
職種ごとに求められる志向の特徴は理解できましたか?

はい!
こんな働き方をするから、こんな志向が求められるという繋がりが見えたので参考になりました!

自分も理解できました!
あとは業界や会社ごとにプラスされる志向があるんですよね。

はい、そうです。
ポイントは「どんな働き方をするか」です。
業界研究や企業研究がある程度出来ていれば、
「誰に」サービスを提供しているのか、
「何を」武器に戦っているのか、
「どのように」お金が入る仕組みになっているのか、
この3つを把握していれば、選考を受ける会社がどんな働き方になるのかイメージできるはずです。
あとは、先ほどの職種で説明したように、その働き方だったらこんな志向の人が好まれそうだな。とイメージできればバッチリです。

わかりました!
私、妄想は得意なんで大丈夫です!

期待してますよ!
企業から好まれそうな志向が分かったら、「私は●●な志向を持ってます」と直接アピールするだけじゃなくて、
ちゃんと学生時代のエピソードからも、その志向だとわかるように関連付けたエピソードを選びましょうね!

自己分析や志望動機を作る際も、それぞれ単独で考えないように気を付けます!
アピールしたい志向が決まったら、それを軸に一貫性が出るようにするんでしたよね?!

さすが!しっかり覚えてますね。
求められる「志向」のポイントを抑えたら、次は「能力」です。

OKです!!
・・・と言いたいところですが、ちょっと休憩お願いします!
色々頭使ったら、だいぶ疲れました!!

じゃあちょっと休憩したら、求められる「能力」の説明に入りましょう!

普段あんまり使ってないから、頭が疲れたんじゃない?笑

バレたか!笑
考えてるフリして大体いつも考えてない!
そして直感で決めちゃうタイプ♪

冗談のつもりで言ったのに、図星かよ・・・笑