_グループ面接~ヒアリング重視面接~攻略法
【内容ダイジェスト】
◆グループ面接は厳密審査ではなくザックリ審査
◆企業が見る5つのポイント
(1)人柄
⇒社風に合っているか確認する!
(2)コミュニケーション能力
⇒質問と返答がズレてないかなど基礎的なコミュニケーション能力を確認する!
(3)志向
⇒仕事に対する考え方を見ている企業が多い!
(4)協調性
⇒集団での立ち振る舞いを見てる!
(5)礼儀・マナー
⇒基本的なあいさつや服装、言葉遣いに気を付ける!
【プロローグ】
就活でよくある悩みや陥りがちな罠を紹介しながら、ストーリー形式で解決していく構成になってます。登場人物と自分の性格を照らし合わせて、共感できる部分はぜひ参考にしてください。
【登場人物】

~就活マスター~
就活のことなら何でも知ってるプロのアドバイザー。

~ヒカリ(就活生)~
楽観的な性格。直感で判断することが多く論理性に課題。

~トオル(就活生)~
冷静でクールな性格。頭で考えすぎて動けない事が多く行動力に課題。

グループ面接はどんなパターンがあるんでしょうか。
色々イメージしたいので、代表的なものを教えてほしいです!

面接って聞くと、深く突っ込まれないか心配です。
心構えをしたいので、自分もパターンを聞きたいです。

わかりました。
それではグループ面接の主なパターンを3つ紹介します。
(1)ヒアリング重視面接
(2)説明重視面接
(3)圧迫面接
ここでは「ヒアリング重視面接」を解説していきます。
グループ面接で3つのパターンがあると言いましたが、基本的にはこの「ヒアリング重視面接」がほとんどです。
なので、ここを抑えるとグループ面接の通過率がグンと上がります。
それではまず、ヒアリング重視面接の企業側の狙いから説明します。
グループ面接は個人面接とは違い、1人にかけられる時間が少なくなります。
したがって、深堀りをされる事はあまり多くないと思って大丈夫です。
では企業にとってグループ面接のメリットは何でしょうか。
それは一気にスクリーニングをかけられる事です。
スクリーニングとは簡単に言うと、「大まかにOK・NG」を出すということです。
厳密にストライクゾーンに入る学生だけ通過するわけじゃなく、大枠OKだったら通過する、という仕組みです。
だから企業が確認したい部分に質問を絞ってヒアリングしていきます。
ここで注意するポイントは、確認したい部分が1つしかない企業は深堀りになる可能性が高いということです。

えっ?!
深堀りされるんですか??

どういう事かというと、
例えば、大枠ストライクゾーンに入っているか確認するために5つのポイントでジャッジする企業は、5つのポイントがザックリOKなのかNGなのか確認したいので、”広く浅く”の質問になります。
でも確認したいポイントが1つしかない場合は、そこに対して”狭く深く”質問してくる可能性があります。
だから結果的にグループ面接なのに深堀りされることがあるのです。
ケースとしては少ないですが、深堀りはされない!という先入観をもって準備をしていると対応できないので、心構えはしておきましょう。

わかりました!
ちゃんと心構えしておきます。

ちなみに企業がグループディスカッションで見るポイントは、次の5つが代表的なものです。
【1】人柄
【2】コミュニケーション能力
【3】志向
【4】協調性
【5】礼儀・マナー
この5つを基準にしているところが多い印象です。

確かに「企業理解」とか「将来やりたいこと」とか深堀りされやすい項目は入ってないんですね。

そうですね。
それぞれ簡単に説明すると、
1つ目の「人柄」は社風に合っているかをチェックしてます。
どんなに優秀でも社風に合わないと判断したら不合格にする企業は多いです。
面接官は就活生と話しながら、「あの部署の中に入ったらどうなるかな?」とか「あの上司がついたらどうなるかな?」とか色々なシミュレーションをしてます。
ヒカリさんも自分の友達同士を頭の中で、合うか合わないかイメージしたことないですか?
例えば、大学の友達を地元の友達に合わせたら、●●ちゃんとは合いそうだけど、▲▲ちゃんは絶対合わなそう!ってありますよね。
そんな感覚で面接官もイメージしながらしゃべってるのです。

なるほど!
それわかりやすいです!
確かに合わなそうな友達同士は一緒にさせたくないですもんね。

学生側で出来ることは、説明会の時に見た社員の雰囲気や、OB/OG訪問で会った社員の雰囲気から社風を予測して、そこにいても違和感ないキャラで面接に挑むことですかね。
ただ偽った自分を評価されても、入社後に苦しむだけなので、個人的にはあまりキャラを合わせすぎるのは良くないと思ってます!
次に2つ目の「コミュニケーション能力」については、聞いた質問に対して回答がズレてないか、とか質問の意図を理解しているか、など基礎的なコミュニケーションをチェックしていることが多いです。
緊張のあまり返答がズレてしまったり、言いたい事が先走って質問を最後まで理解せずに返答してしまったり、意外と普段出来てることが出来なくなってしまうことがあるので、気を付けましょう!

やっぱり面接は緊張するから普段の力が発揮できない事もありますよね。。。
何か良い対策はないですか?

あれ?忘れてしまいましたか?
以前、「面接で緊張しやすい人へ」という内容の話をしましたよ!

そうでしたね!思い出しました!!
「矢印を相手に向ける」でしたね。
それじゃあ次は3つ目の「志向」をお願いします!

はい、「志向」は企業によって様々な見方があると思いますが、「仕事に対する考え方」を見ている企業が多いです。
例えば、1つのことを極めていくスペシャリストタイプなのか、複数のことを幅広く習得していくジェネラリストタイプなのか、
仕事中心でバリバリやっていきたいタイプなのか、ワークライフバランスを重視するタイプなのか、
などなど、仕事に対する考え方やスタンスは、そんなに深堀りしなくてもわかるものです。
どれが正解ということはないですが、各企業ごとに好ましいタイプはあるので、説明会の様子やHPの企業理念、社長の言葉などを参考に好まれる「志向」を探ってみるのは良いと思います。

これも自分を偽らず、そのままでいった方が良いですよね?

基本的には偽らない方が良いです。
ただし、人は色々な面をもっているので、必ず一番強い面を見せなければならないという事でもありません!
例えば、普段は好奇心旺盛で色々なものにチャレンジするゼネラリストタイプだけど、好きなアーティストは●●だけでずっとファンなので、そこだけスペシャリストタイプ!だとしたら、
選考を受ける企業に合わせてスペシャリストタイプです!と言っても問題ありません。
これは偽りではなく、事実だからです。
少なからず自分の中に存在している「志向」であれば、一番強い面じゃなくても伝えて良いのです。

そういう基準で判断すれば良いんですね!
強弱関係なく、自分がいくつ面を持っているのか把握すれば良いんだ!

その通りです。
自分にはどんな面があるのかバリエーションを把握していれば、そんなに難しい事ではありません。
次に4つ目の「協調性」です。
これは個人面接では見れない、集団での立ち振る舞いを見てます。
当然、グループディスカッションでも見ていますが、明らかに協調性を見られるグループディスカッションと比べて、グループ面接はその意識が薄れるため、本来の協調性が見える時があります。
では、どうやって企業は協調性を確認しているんでしょうか。
それは「他の人が回答している時の態度」です。
自分の順番が次だと思ったら、何をしゃべろうか、どんな順番で話そうか、色々頭の中で考えます。
すると他の人が回答しているのに、全然聞いていない。という事が起こります!
それを見た面接官は「他人に興味なさそうだな」「自分のことしか考えてなさそうだな」という印象を持ちます。
結果的に「協調性がなさそう」と思われ、不合格です。

これみんなやりそうですね!
順番が回ってくると思ったら、そりゃ何話そうか考えたり、整理したり、思考回路を巡らせますよ!
どうすれば良いんですか?

聞いているフリをしてください!
本当に人の話を全部聞いて、自分の話すことを整理してなかったら、アウトプットの質が下がります。
でも思考に集中しすぎると、先ほど話したように協調性がないと思われます。
だから自分の頭の中は思考しながら、
目線は話している人、
定期的にうなずく、
この2つであれば、思考に集中しながらできます!
これが最初に言った、”聞いてるフリ”です。
そんなの失礼だ!と思う人もいるかもしれませんが、目線や相槌は相手が気持ち良く話せるようにするための手段です。
自分目線ではなく相手目線です!
目線と相槌で話している人を不安にさせないことも立派な協調性になります。
ただし、話している人に目線を送ると言っても、ガン見はNGです!
ただプレッシャーを与える人になってしまうので、
「ちゃんと聞いてますよ」「あなたの話に興味ありますよ」
というメッセージが伝わるように、少し目線を送ったり、間接視野に入る程度に顔の角度を変えたりしましょう!

なるほど!
他の選考者に対して配慮していること自体が、協調性に繋がるんですね。
参考になります!

それでは最後に5つ目の「礼儀・マナー」です。
気を付けるポイントは、礼儀やマナーが良ければ良いほとポイントが高いわけじゃなく、最低限の礼儀・マナーが出来ていれば、減点されないということです。
つまり、出来て当然。出来ないと減点。
ポイントを稼ぐところではなく、減点されないように気を付けることが求められます!
基本的な服装やあいさつ、言葉遣いなど一般的なところを抑えておけば問題ありません。
決して高度なレベルまで礼儀やマナーを求めているわけではないので、必要以上に調べたり、気を付けたり、時間を使いすぎないようにしましょう!

わかりました!
加点方式じゃなくて減点方式だということを念頭において、最低限の礼儀・マナーに気を付けたいと思います。

改めて、グループ面接のヒアリング重視面接では、
【1】人柄
【2】コミュニケーション能力
【3】志向
【4】協調性
【5】礼儀・マナー
を見ているところが多いので、抑えておきましょう!
自分が得意な部分と不得意な部分を知っておくと、対策も打ちやすいので把握しておくと便利です。

はい!
しっかりと事前準備しておきます。
そんなに難易度は高くなさそうなので、ちょっと安心しました。

私は来週初めてのグループ面接だから、ちょっと楽しみです。
色んな就活生に会えるし、企業担当者と話せるし、良いことばっかり!

ホント、お前はポジティブだな!
羨ましいよ!

前向きな雰囲気は面接でも相手に伝わるので、非常に良いことですよ!

だって今度グループ面接行く企業は説明会の時に、企業の人と何回も目が合ったから脈ありだと思って♪

おいおい、、、
アイドルのコンサートじゃないんだから!
企業担当者は全員見るようにしてるから、そりゃ目も合うだろ・・・

それに説明会で話している人が、グループ面接の面接官になる可能性はほぼないですよ。

えぇー!!ショック~・・・
じゃあ、そんなに楽しみじゃない!

お前、わかりやすいな!笑

どうせ、私は単純ですよーだ!