_GD~自由討論型~攻略法

内容ダイジェスト】

◆自由討論型は答えがないテーマが多い
 ⇒答えにたどり着くまでのプロセスが大事!

◆プロセスで見られる3つのポイント
 [1]言葉の定義づけをしているか
 [2]タイムスケジュールを決めているか
 [3]全員を巻き込めているか

◆タイムスケジュールの目安(30分バージョン)
 ・言葉の定義づけ(5分前後)
 ・役割分担決め(2~3分)
 ・プロセス想定(3~4分)
 ・アイデア出し(10分前後)
 ・アイデアの整理(3~4分)
 ・発表準備(5分前後)

◆グループディスカッション鉄の掟
 人の意見を否定しない!!
 ※明らかに的外れな場合でも、新しい意見として1回は受け取りましょう!

プロローグ
就活でよくある悩みや陥りがちな罠を紹介しながら、ストーリー形式で解決していく構成になってます。登場人物と自分の性格を照らし合わせて、共感できる部分はぜひ参考にしてください。

登場人物

~就活マスター~

就活のことなら何でも知ってるプロのアドバイザー。

~ヒカリ(就活生)~

楽観的な性格。直感で判断することが多く論理性に課題。

~トオル(就活生)~

冷静でクールな性格。頭で考えすぎて動けない事が多く行動力に課題。


ヒカリ

ESが通過した企業が今度、グループディスカッションなんですが、何かコツはありますか?

トオル

えっ?!ヒカリもうグループディスカッションなの!!
早いな!!

就活マスター

グループディスカッションは大きく3つのパターンがあるので、事前にその特徴と攻略法をお伝えしましょう!

ヒカリ

助かります~♪
その3つのパターンはどんなものがあるんですか?

就活マスター

(1)自由討論型
(2)問題解決型
(3)ディベート型

この3つが主要なグループディスカッションのパターンです。
ここでは、まず自由討論型を説明しますね。

自由討論型の特徴は答えがないことです。
したがって、どのようにその答えまでたどり着いたのか、プロセスが大事になります。

テーマは次のようなものがあります。

◆あなたにとって仕事とは何ですか?
◆良い会社とはどんな会社ですか?
◆無人島に持っていくものを3つ選んで、その理由を教えてください。
◆リーダーシップとは何かを教えてください。
◆これから先、一番大事なスキルは何だと思いますか。

など、答えがひとつではなく、色々な話が出来る広がりのあるテーマが多いです。
そのため、広がりすぎて結論までたどり着けなかったり、話が発散してまとまらないという事態が発生しやすいので注意が必要です。

ヒカリ

確かにテーマがざっくりしてて、色々な目線で話ができてしまいますね。

トオル

答えを出すまでのプロセスを見てると言ってましたが、具体的にはどんなところを見てるんですか?

就活マスター

大きく3つのポイントを見てます。
[1]言葉の定義づけをしているか
[2]タイムスケジュールを決めているか
[3]全員を巻き込めているか

この3つは実際に仕事でも必要なプロセスであり、初歩的なビジネススキルとも言えるでしょう。

まず[1]に関しては、テーマの言葉をしっかり定義してからスタートしているかが重要です。
例えば、『良い会社とはどんな会社ですか?』というテーマであれば、定義づけするべき言葉は”良い会社”です。

誰にとって”良い会社”なのか、その定義づけによって話す内容が変わってきます。
自分にとって良い会社なのか、
従業員全員にとって良い会社なのか、
社長にとって良い会社なのか、
お客様にとって良い会社なのか、
株主にとって良い会社なのか、

そこを最初に決めておかないと、
「給与や福利厚生が充実しているのが良い会社だ」
という従業員目線の人がいたり、
「安くて、便利に使えるサービスを提供しているのが良い会社だ」
というお客様目線の人がいたり、
納得感のないまま結論出しになってしまいます。

色々な意見が出ることは問題ないですが、みんなが納得感のない答えは好ましくありません。
全員が同意見で答えを出す必要はないですが、ある程度「確かにこれならまぁありだよね」となるように、合意形成を取ることは大事です。

そのために言葉の定義づけをしっかりする必要があると認識しておいてください。

ヒカリ

言葉の定義づけは大事ですね!
グループディスカッションは誰と一緒になるか予測不能だし、色々な大学の人がいるから、価値観も知識量も前提条件も違うはず。
だからいきなり話し始めると、全然違う方向に行っちゃうんですね。

就活マスター

その通りです。
同じテーマを見ても意外とみんな違うことを思い浮かべていたりするんです。

トオル

やっぱりグループディスカッションは奥が深くて難しそうですね。

就活マスター

まぁこれも慣れですよ!
トライして学べることが多いので、まず実戦経験を積みましょう!

言葉の定義づけが出来たら、次は[2]タイムスケジュールを決める。

グループディスカッションは必ず時間制限があります。
ただし、言葉の定義づけに時間がかかりそうであれば、逆にタイムスケジュールから決めるほうが良いです。

言葉の定義づけに時間を使いすぎて、定義が決まったら半分の時間が終わってた、なんてことになったら大変ですからね。

基本的にタイムスケジュールは、
◆役割分担:2分~3分
⇒司会進行、書記、タイムキーパー、発表者などを決める

◆プロセス想定:3分~4分
⇒どんな意見を収集して、どれぐらいの時間配分でゴールまでたどり着くか想定しておく。
例えばさっきの『良い会社とは?』というテーマであれば、お客様から見た良い会社と定義して「早さ・価格・品質」の意見を収集して結論を出しましょう!と合意形成を取るところです。

◆アイデア出し:10分前後
⇒出来れば全員の意見を聞きましょう。

◆アイデアの整理:3分~4分
⇒カテゴライズしたり、優先順位を付けたり、発表に向けて情報をまとめましょう。

◆発表準備:5分前後
⇒言葉の定義づけと合わせて改めてテーマの回答になっているか確認。
どんなところが質問されそうか予想して、その返答も作っておく。

大体30分のグループディスカッションであれば、こんなタイムスケジュールです。
上に書いた目安の時間だとトータル25分なので、そこに言葉の定義づけの時間が5分入って、ちょうど30分ぐらいです。

一番最初に言葉の定義づけを決めても良いし、役割分担を決めた後でも良いし、プロセスを決めた後でも良いです。
そこは臨機応変に対応するほうが良いと思います。

トオル

トータルで何分もらえるのかによってタイムスケジュールは変わってきますよね。
いくつかイメージトレーニングしておかないと!

ヒカリ

私は普段、時間とか考えずに動きだしたり、考え始めちゃうタイプだから気を付けないと!
グループディスカッションでは時間配分が生命線ですね。

就活マスター

仕事も全て”時間”で動いているので、ちゃんとタイムスケジュールを引けているか選考官も見てます。

最後のチェックポイントは、[3]全員を巻き込めているかです。

グループディスカッションをする意味合いはいくつかありますが、その中のひとつに「協調性を見る」という目的があります。

グループディスカッションを通過して個人面接になると、協調性を見ることは難しいため、企業にとってココが確認する最大のチャンスです。

自由討論型は特にゴールも決まっていないので、そこから話し合うことで、色々な意見が出ます。

ここで一番大事なのは、正しい答えを出すことではありません!

周りを驚かせる独創的な答えを出すことでもありません!

みんなが意見を出し合って、”合意形成”を図っていく、そのプロセスが一番大事なのです。

だから全員を巻き込んで、みんなのアイデアを集結させて、ゴールに向かっていく。
仕事と全く同じプロセスです。

ここも選考官は見ているので、話せていない人がいたら、話を振ってあげて巻き込みましょう。

トオル

全く違う意見が出てきた時とか、明らかに違うアイデアが出てきたらどうすれば良いんですか?

就活マスター

良い質問ですね!

これも非常に大事なポイントですが、絶対に人の意見を否定しない。
これは鉄の掟です!

全員が違うなと思うようなアイデアが出てきたときは、
「新しい意見ありがとうございます」と言って、書記に書いてもらう、という行為はやっておきましょう。

そして最後の情報整理で、みんなの意見を聞いて優先順位を下げたり、発表しない方向にもっていくようにしましょう。

また質問の内容を勘違いしているような、根本的にズレてしまっている人がいたら、修正してあげましょう。
例えば、さっきの『良い会社とは?』というテーマで、お客様目線で合意形成をして進めたのに、株主目線のアイデアを出した場合などです。

それをそのまま受け取って進めると、間違いを指摘できない人材だと思われたり、仲間を助けてあげられない人材だと思われます。

基本は”人の意見を否定しない”ですが、根本がズレた場合は、
「●●に関してのアイデアで大丈夫ですか?」とか
「それは●●に関するアイデアだと感じたのですが、違いますか?」など
確認するような質問をしてあげましょう。

ここも「それ間違ってますよね?」と否定的な言い方にならないように注意が必要です!

ヒカリ

微妙な差ですけど何となくわかりました!

言葉の定義づけをして、
タイムスケジュールを引いて、
全員を巻き込む!!

この3つであればシンプルなので、実践でもすぐ活かせそうです。
今度のグループディスカッションで早速やってみます!!

就活マスター

すぐ行動に移せるのは、ヒカリさんの強みですね!
ちなみに次のグループディスカッションは、どんなテーマ設定がされるか知ってるんですか?

ヒカリ

あっ!知らないです・・・

自由討論型だったらいけるけど、他のが来たらどうしよ~!!

トオル

さすがヒカリ!
早とちりだな~!笑

就活マスター

次のパートで、”問題解決型”の説明をするので、そちらも参考にしてください!

ヒカリ

は~い♪
参考にします!