_OB・OG訪問
【内容ダイジェスト】
◆OB・OG訪問は大きく5つの流れがある
(1)調べる
(2)アポイント
(3)事前準備
(4)当日
(5)後日対応
◆「調べる」方法は?
・就職課やキャリアセンターで卒業生の就職先リストを入手
・ゼミの先生
・サークルの先輩
・家族や知人
◆アポイントの方法は?
電話 or メール(書き方の詳細は本文参照)
◆事前準備でやる事は?
「企業理解」と「質問内容のまとめ」
質問はオープンクエスチョンでするように心がける!
◆当日の注意点は?
「時間」「身だしなみ」「言葉遣い」
◆後日対応の方法は?
メールでお礼をする(書き方の詳細は本文参照)
⇒何より”誠意”が大事!
※学校や先輩からの紹介だった場合、その人にも報告
【プロローグ】
就活でよくある悩みや陥りがちな罠を紹介しながら、ストーリー形式で解決していく構成になってます。登場人物と自分の性格を照らし合わせて、共感できる部分はぜひ参考にしてください。
【登場人物】

~就活マスター~
就活のことなら何でも知ってるプロのアドバイザー。

~ヒカリ(就活生)~
楽観的な性格。直感で判断することが多く論理性に課題。

~トオル(就活生)~
冷静でクールな性格。頭で考えすぎて動けない事が多く行動力に課題。

自分と会社が合っているのか確認する方法で何か便利な方法はないですか?

ありますよ!
OB・OG訪問は個人的にすごくオススメなので、ぜひトライしてみてください。

それ私も聞きたいでーす!!
説明会とかの作り上げた情報じゃなくて、もっと自然でリアルな情報がほしいので、OB・OG訪問は気になります!

そうですね。
説明会で聞く限りでは、自分にすごく合っている会社だと思っても、実際働いてみたら聞いていたイメージとギャップがあった、という話は少なくないです。
ひとつの情報源から判断するより、複数の情報を総合的に判断したほうが、正しく捉えられる可能性は高まります!

情報の偏りを避けるわけですね!
ただOB・OG訪問は検討していなかったので、全くやり方がわかりません。
まず何から始めれば良いですか?

OB・OG訪問は大きく5つの流れで構成されてます。
【1】調べる
↓
【2】アポイント
↓
【3】事前準備
↓
【4】当日
↓
【5】後日対応
この順番で進めていけば基本的に問題ありません。

最初の「調べる」とは、希望する会社にOB・OGがいないか調べるということですよね?
あまり先輩の知り合いがいないのですが、どうやって調べれば良いんですか?

大学の就職課やキャリアセンターに行くと卒業生の就職先リストがあります。
そこで希望する会社の連絡先や先輩の名前などの情報を収集します。
それ以外にもゼミの先生やサークルの先輩、家族・知人の紹介など、色々な人脈を使って、OB・OGがいないか調べる方法があります。
ちなみにOB・OG訪問のメリットは、会社のリアルな情報をキャッチしやすいことはもちろん、選考でもメリットがあります。
面接で具体的な社員の名前を出して「●●さんからこのような話を聞いて、非常に魅力を感じました」というアピールは、印象に残りやすく、他の就活生と差別化が図りやすいです。
さらに、OB・OG訪問までするぐらいだから志望度が高いんだろうな、と相手に思わせることができるので、志望度の高さも伝えることができます!
電通や博報堂など広告大手の会社は、OB・OG訪問で何人の社員と会ったか面接で聞かれることも多いようで、数が多いと評価が高いという話を聞いたことがあります。
本当かどうか定かではないですが、OB・OG訪問を確認することで、社会人と人脈を作るうまさや、行動力、積極性なども見ているのではないかと思います。

OB・OG訪問は単に自分がほしい情報をキャッチできるというメリットだけじゃなくて、企業に対してのアピール材料としても役立つんですね!
一石二鳥ってまさにこのことですね!

そうなんです。
OB・OG訪問はメリットだらけなので、もっともっとみなさん活用してほしいと思ってます。
では、次に訪問する人が決まったら「アポイント」に移ります。
方法は電話かメールになりますが、どちらもマナーを守って活用しましょう!
~電話の場合~
<事前準備>
メモ帳・ペン・カンペ
<注意点>
◆電話するタイミング
→平日の15時~17時で休み明けの月曜日は避ける
◆電話する場所
→できるだけ周りが静かで電波が悪くない環境
<話す内容>
「お忙しいところ恐れ入ります。●●大学●●学部の●●と申します。
現在、就職活動でOB訪問を希望しており、御社の●●様とぜひお話をさせていただきたくご連絡致しました。●●様はいらっしゃいますでしょうか。」
このように「自分の紹介」と「要件」と「話したい相手」を伝えます。
これで問題なく、目的の相手にたどり着ければ、再度自己紹介して、要件を伝えます。
「お忙しいところ恐れ入ります。OB訪問で●●様にお時間をいただきたくご連絡致しました。お時間を作っていただくことは可能でしょうか」
まずはOB訪問をしても大丈夫か確認します。問題なければ、スケジュール調整です。
「ご都合の良い日時はございますか」
これで日時を教えてもらえたら、次は場所です。
「お会いする場所は御社近くにあるカフェなどでもよろしいでしょうか」
問題なければ、当日の連絡先を確認します。
「それでは●月●日●時 場所は●●でよろしくお願いします。当日もしも何かあった時のために、●●様のご連絡先を頂戴してもよろしいでしょうか」
これで連絡先をもらえれば、完璧です。
ただこれは、非常にうまくいったパターンです。
うまくいかなかったパターンも想定しておきましょう。
最初の電話でもし目的の相手が外出であったり、席を外している場合は
「また再度ご連絡させていただきます。お忙しい中、失礼致しました」
と伝えて、電話を切りましょう。
電話で目的の相手と話せたとしても、OB訪問が対応不可な場合もあります。断られたら、
「承知しました。突然のお電話で申し訳ございませんでした。失礼致します」
と伝えて、電話を切りましょう。
またOB訪問自体は問題ないが、都合の良い日時が今はわからない、と言われた時は、
「それではまた改めて日時の調整ができればと思うのですが、今後はメールのほうがよろしいですか」
と伝えて、相手に選択肢を与えましょう。
ある程度このあたりを抑えておけば、電話は問題ないと思います。

電話するだけでも最初は緊張しそうです。
社会人と話すことがあまりないので、言葉遣いもテンパりそうです。

まぁこれは慣れですね。
何度か経験すれば絶対にスムーズにできるようになります!
アポイントの電話バージョンをお伝えしたので、次はメールバージョンです。
~メールの場合~
<事前準備>
メール作成
<注意点>
◆メールする時間
→あまり遅すぎる時間や早すぎる時間は避けましょう。
◆誤字脱字
→作成した後に必ず見直しましょう。
<メール内容>
件名:OB訪問のお願い【●●大学●●学部●●】
本文:
株式会社●●
●● ●●様
突然のメール失礼致します。
●●大学●●学部●●と申します。
現在、就職活動でOB訪問を希望しており、
●●大学の就職課で連絡先を伺い、メール致しました。
お忙しい中、大変恐縮ではございますが、
お話を伺う時間を頂戴することは可能でしょうか。
何卒よろしくお願い申し上げます。
===============
●●大学●●学部
●● ●●(氏名)
メールアドレス:●●●●●●
===============
最後は署名を入れて完成です。
最初のメールはこれぐらいシンプルな方が良いでしょう。
返信が来て、OKだったらスケジュール調整のメールを送りましょう。

スケジュール調整は、
こちらから日程候補を出して選んでもらう方が良いですか?
それとも向こう側に日程候補を出してもらう方が良いですか?

どちらでも大丈夫です!
ただ、自分からいくつか候補を出して、
「難しい場合は●●様のご都合の良い日時をお知らせいただけると幸いです」という具合にした方がスムーズかもしれないですね。

なるほど!
何とかアポイントのところまではイメージできました!
あとは【事前準備】【当日】【後日対応】ですね。

そうです。そんなに難しくないので心配しないでください。
事前準備とは”企業理解”と”質問内容まとめ”です。
企業理解は別のページで紹介している「企業研究の基本の型」を参考に事前準備を進めてみてください。
質問内容まとめは、メモ帳にいくつか質問を記載しておいて、すぐに聞けるようにしておく事前準備です。
この時のコツは、オープンクエスチョンで質問を作ることです。

オープンクエスチョン・・・?
何ですかそれ??

質問にはオープンクエスチョンとクローズドクエスチョンがあります。
簡単にいうと、YES・NOで答えられる質問がクローズドクエスチョン。
逆にYES・NOで答えられない質問がオープンクエスチョンです。
例えば、あなたは運動が好きですか?
という質問は、YES・NOで答えられるので、クローズドクエスチョン。
あなたはどんな運動が好きですか?
という質問は、YES・NOでは答えられないので、オープンクエスチョンになります。
さて、どちらの質問の方が盛り上がるでしょうか?

オープンクエスチョン!!

正解です!
YES・NOで答えられる質問は、答えやすい反面、キャッチボールが続きにくいのです。
逆に初対面の人と会話する時などは最初、クローズドクエスチョンで答えやすくすることで、打ち解けやすくなります。
例えば、定番のコミュニケーションで、「今日は暑いですね」とか「最近は雨が続いてますね」みたいな話から始まることってありますよね?
これはYES・NOで答えられます。
最初の会話するきっかけが掴めない時とか、初対面でお互い緊張している時などに使うことで、打ち解けやすくしています。
ここから徐々に会話が弾むとオープンクエスチョンが増えて、盛り上がっていくわけです。
だから、OB・OG訪問でも最初は、
「このあたりはご飯食べるところ多いんですか?」とか
「OB訪問を希望する方は多いんですか?」とか
クローズドクエスチョンからスタートしても良いですが、準備している質問はオープンクエスチョンのほうが良いです。
せっかくメモに書いてある質問が、「はい、そうです」で終わったら盛り上がらないし、すぐ質問が終わっちゃいますよね。
だからなるべくオープンクエスチョンを使って、
「●●さんが就職活動している時は、どのように●●社を企業研究してましたか?」
のように、YES・NOで答えられない質問にしましょう!

わかりました!
とりあえず質問を準備すれば良いわけじゃなくて、ちゃんと会話が弾むように準備しないといけないってことですね!

説明会では聞けない内容やホンネの部分を聞けるようなオープンクエスチョンを考えよう!

そうですね!
自分と企業の相性がわかるように有効な質問を準備しておきましょう。
次に【当日】ですが、特に注意が必要なのは、
時間・身だしなみ・言葉遣い
の3つです!
遅れないことはもちろんですが、終わる時間もちゃんと配慮しましょう!
仕事の合間に時間を作ってくれる人は特に、終わる時間をしっかり決めて、それより少しだけ早く終わらせるようにしましょう!
それも大切なマナーです。
次に身だしなみについては、面接と同程度と認識しておきましょう。
ラフな感じで大丈夫ですよ!と言われると思いますが、素直に受け取ってはいけません!
当日は面接同様の格好で臨みましょう。
ちょっとした油断が、思わぬ結果を招くこともあります。
そして言葉遣いも「そんなに気を使わなくても良いよ」と声をかけられるかもしれません。
これも真に受けてはいけません!
ちゃんとした言葉遣いで最後まで対応しましょう。
賢く見せる必要はありません。丁寧に話しているという印象があれば、少し言葉遣いが間違っていても、大丈夫です。
こういった場では”誠意”が最も重要な姿勢になります!

時間・身だしなみ・言葉遣い
の3つですね!
よく聞く項目だけど、やはり大事なんですね!

私、誠意を伝えるのは得意です!!
OB・OG訪問は何となく不安だったけど、いけそうな気がしてきた!!

その意気です!
では、最後に【後日対応】に関してです。
OB・OG訪問が終わったら、お礼メールを送りましょう。
また学校で紹介してもらっている場合は、そこへの報告も忘れずにしましょう。
教授や先輩から紹介してもらった場合も同様です。
そしてお礼メールは、「長すぎず」「誠意」が伝わるように工夫しましょう。
<メール内容>
件名:OB訪問のお礼【●●大学●●学部●●】
本文:
株式会社●●
●● ●●様
●●大学●●学部の●●です。
本日は、お忙しい中、貴重なお時間をいただき
誠にありがとうございました。
参考になる話ばかりで、大変勉強になりました。
特に、●●の話は●●で大変興味深く、より御社への志望度が高まりました。
(ここに2~3行の感想が入るとベスト)
まずは感謝の気持ちをお伝えしたくメール致しました。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
===============
●●大学●●学部
●● ●●(氏名)
メールアドレス:●●●●●●
===============
最後に署名を入れて完成です。
また社会人では、目上の人のメール送信で終わると失礼だと感じる人もいるため、返信が来た場合は、自分のメール送信で終わるように、再度返信をすると望ましいです。
ただし、メールの流れやケースバイケースで、返信した方が迷惑だという場合は、返信せずに受信して終了しても大丈夫です。

お礼メールの例文に「本日は、お忙しい中・・・」と書いてあったのですが、OB訪問したその日中にメールしたほうが良いということですか?

おっ!良いところに目を付けましたね!
お礼メールはなるべく当日中をオススメします。
その方が”誠意”が伝わるということと、仕事ができる人は共通してメールのレスポンスが早いんです。
だからお礼メールが早いと、仕事が早そうな印象を持ちやすい。
逆にお礼メールが2~3日も経っていると、「やることが遅いな~」と内心思うはずです。
自分のブランディングのためにも、ぜひ当日中にお礼メールをしてみてください。

確かにデートが終わった後に、すぐ連絡来るとテンション上がります!

まぁ、ちょっと違いますが、
相手に好感を持ってもらうという意味では、似たような効果があるかもしれないですね!

俺は連絡が遅いから彼女ができないのか・・・

あの~、、、
一旦、就活の話に戻りましょうか!

じゃあ、女の子がテンション上がるメールを私が教えてあげる!

・・・・・・
・・・・・・
じゃあ、OB・OG訪問の話は一旦終わりにしましょう。。。