_WILL・CAN・MUST

内容ダイジェスト】

◆WILLとは?
 ”自分の未来”と”企業の未来”がどの程度、重なっているか確認

 確認するポイントは2つ
 (1)どんな働き方になるのか
 (2)どんな生活になるのか

◆CANとは?
 自分のできる事を探す
 仕事内容から活躍できるタイプを想像して、自分と合っているか確認

◆MUSTとは?
 絶対条件を確認する

 確認するポイントは2つ
 (1)自分の絶対条件
  ⇒「会社規模」「勤務地」「休み」などで考えてみる
 (2)企業の絶対条件
  ⇒個人レベルではわからない
  (就職支援をしている人材会社なら教えてくれるかも)

 ★”絶対条件”と”なるべく条件”を分けて考えることが大事!

プロローグ
就活でよくある悩みや陥りがちな罠を紹介しながら、ストーリー形式で解決していく構成になってます。登場人物と自分の性格を照らし合わせて、共感できる部分はぜひ参考にしてください。

登場人物

~就活マスター~

就活のことなら何でも知ってるプロのアドバイザー。

~ヒカリ(就活生)~

社交的で楽観的な性格。直感で判断することが多く論理性に課題。

~トオル(就活生)~

冷静でクールな性格。頭で考えすぎて動けない事が多く行動力に課題。


ヒカリ

直感で「この会社が良い!」と思っても、一度慎重に考える必要があると思うのですが、一回良いと思ったらなかなか冷静に判断できません。

本当に自分にとって良い会社なのか判断するための、何か良い方法はありませんか?

就活マスター

素晴らしい心構えですね!
直感で選ぶ傾向にあるヒカリさんにとって、すごい成長だと思います!

トオル

確かにヒカリからそんな言葉が出るなんて!
驚いたよ!!

ヒカリ

私、ただいま成長期ですから♪

とはいえ、直感意外に判断する方法がわからなくて困ってるんだけどね・・・笑

就活マスター

では、直感意外でどのように判断すれば良いのか、考え方のフレームワークを紹介します。

「WILL・CAN・MUST」です。

これを聞いたことはありますか?

ヒカリ

いえ、ありません。

何かちょっと難しそうなイメージですが・・・

就活マスター

そんなことないですよ!
企業と自分の相性を図るために、すごくシンプルな考え方です。
WILLとCANとMUSTを確認すると自然と相性がわかるというものです。

それぞれ簡単に説明していきますね。
まずは「WILL」

これは”自分の未来”と”企業の未来”がどの程度、重なっているのか確認するところです。

どの程度重なっているかチェックするポイントは大きく2つです。
「どんな働き方になるのか」と「どんな生活になるのか」です。

働き方というのは、「どんな商材を取り扱っているのか」とか「誰と働いているのか」とか「どんなスキルが身につくのか」など、その会社で働くときの”仕事面”です!

生活というのは、「休みが固定休なのか、不定休なのか」とか「転勤があるのか、ないのか」とか「給与水準はどんな見込みなのか」など、その会社で働くことによって影響する”生活面”です!

ただ最近は働き方が多様化していたり、ビジネスモデルが変わるケースも多々あるため、現時点で「自分の未来」と「企業の未来」が重なっていても、将来は全くわかりません。

だからといって、何も考えずに決めるのはどうかと思うので、わかる範囲で「自分の未来」と「企業の未来」を重ね合わせて、仕事面と生活面が許容範囲の中にあるのか、チェックする必要があると思います。

ヒカリ

まずは自分の中で”仕事面”と”生活面”が将来どうなってると理想なのか把握するところからですね。
そこがまだちょっとフワッとしてるので、「企業の未来」がわかっても判断しにくいんだと思います。

トオル

そこをちゃんと考えるのが就活だから、良い意味で試練だと思って取り組むしかないね。

就活マスター

そうですね。
こういうタイミングでないとなかなか将来について真剣に考えることがないですからね。

ただ、100点を狙わないように注意してください。
6割~8割ぐらいイメージ出来ていれば、先に進めていった方が良いです。

私の個人的な感覚ですが、自分の未来を完璧にイメージすることは不可能だと思いますし、就活はある程度スピードも大事です。
したがって6割以上イメージが出来たのであれば、相性を確認して、合っているか、合っていないかジャッジして問題ありません。

トオル

これ、俺が陥りそうなところだな。
注意しないと!!

就活マスター

では、次に「CAN」の説明をします。

これは”自分のできる事”を探すところです。

いくらWILLが重なっていても、内定を取れないと意味がありません。
内定が取れる確率は、自分のできる事と企業が求めている能力がどの程度合致しているのか、で決まります!

ここで勘違いしてほしくないのは、企業が求める能力は直接的な能力ではないということです。

どういう事かというと、例えば
営業職には営業力を求めたり、接客職には接客力を求めたり、社会人としての直接的な能力は就活で求められません。

なぜなら即戦力がほしい場合、企業は中途採用に力を入れるからです。
仕事の経験がある転職者(中途)を採用する時と仕事未経験の新卒を採用する時は確実に採用基準が違います!

新卒はあくまでも、活躍するための「素養」があるのか見てます。
いわゆるポテンシャル採用です。

過去にこれだけ大変な経験を乗り越えているのであれば、うちの会社でも粘り強く取り組んで、成長してくれそうだな。というように、今後の成長を期待してるわけです。

活躍するための「素養」は、会社によって様々なので、一概には言えませんが、WILLで確認した「企業の未来」で”仕事面”や”生活面”をある程度把握していれば、どんな人が活躍できるのかイメージできるはずです。

例えば、どんどんシェアを拡大していて新規開拓営業が多い会社の場合、求められる人物像は、
(1)フットワークの軽いタイプ
(2)慎重に物事を進めるタイプ
どちらのほうが良いと思いますか?

ヒカリ

(1)のフットワークが軽いタイプだと思います!

私みたいなタイプ?!

就活マスター

正解です!
では、逆にひとつの契約に1年や2年かかるシステム販売などをメインにやっているIT企業であれば、先ほどの(1)と(2)はどちらが良いと思いますか?

トオル

(2)の慎重に物事を進めるタイプだと思います!

そして自分みたいなタイプですかね?!

就活マスター

正解です!

じゃあここから適切なCANも想像してみましょう!

(1)のフットワークが軽いタイプは、下のどちらのCAN(過去)があると、説得力ありますか?

A.全く違う種類のアルバイトを3つ掛け持ちして色々な経験ができた。
B.高校生からずっと1つのアルバイトを続けて熟練度を上げた。

ヒカリ

もちろんAですよね!

これ私のこと言ってます?

就活マスター

正解です!
ヒカリさんはバイト3つも掛け持ちしてるんですね!
知らなかったです!!

では、(2)の慎重に物事を進めるタイプは、A・BどちらのCAN(過去)があると、説得力ありますか?

トオル

もちろんBです!

たくさん目移りする人と比べると「慎重さ」をイメージさせるからです!

就活マスター

正解です!

ヒカリさんのことちょっとディスってます?笑

トオル

ちょっとだけ!(小声)

ヒカリ

えっ?!なになに??

トオル

いや、何でもないよ!

マスター!次のMUSTいきましょう!!

就活マスター

わかりました。
ただMUSTに行く前に、CANのまとめだけ話しておきます。

新卒はポテンシャル採用なので、直接的な能力を見られるわけじゃなく、「素養」を見られます。

だから過去の経験から自分のできる事を明確にして、「企業の未来」における”仕事面”と”生活面”から相性が良いのかどうかチェックしてください。

そのチェック方法は今試したように、
この仕事内容であれば活躍しそうなのは(1)と(2)どっちのタイプ?と考えたり、
そのタイプが説得力あるCAN(過去)はAとBどっち?というように、
段階的にチェックしていくと自分との相性がわかりやすいです。

それでは、最後の「MUST」にいきますね。

これは、”絶対条件”を確認するところです。

絶対条件には2つの目線があります。
ひとつは自分の絶対条件。
もうひとつは企業の絶対条件。

企業の絶対条件は把握することが難しいので、ここでは自分の絶対条件について話していきます。
ちなみに企業の絶対条件を知りたい人は、就活支援をしている人材会社に行くと教えてもらえたりします。
学生は無料なので、個人的にはオススメです。
(このサイトでも就活支援をしている人材会社を複数紹介しているので、気になる方はこちらをご活用ください)

話を戻します。
自分の絶対条件とは一体どんなものがあるのでしょうか。

整理しやすくするために、次の3つをベースに考えてみてください。
【会社規模】【勤務地】【休み】

ヒカリ

この3つがポイントなんですね。
どうやって見ていけば良いですか?

就活マスター

【会社規模】で絶対条件はあるか。
従業員数や売上規模、資本金など、ある一定以上ないと絶対嫌だ!と考える人がいたり、
逆に規模感が小さいところじゃないと嫌だ!という人もいます。

ちなみに余談ですが、日本の学生は一流大学を卒業する人の大多数は「大手志向」になります。
しかしアメリカは逆です。一流大学であればあるほど、自分で起業したり、ベンチャー企業で自分の力を試したがる傾向にあるようです。

次に【勤務地】で絶対条件はあるか。
転勤が絶対NGとか主要都市なら転勤OKとか、自分の中で勤務地のこだわりが無いか考えておくと良いでしょう。

ちなみに「大手」は基本的に全国に支店があるため、全国転勤が付き物だったりします。
ただし、転勤が多いのは出世ルートに乗ってることを意味するので、キャリアとしては良い傾向だと思います。
逆に転勤がないと出世ルートから外れることが多く、キャリア的には微妙かもしれないですね。
ただ、働き方もどんどん変わっているので、昔ながらの「転勤=出世」の関係性は今後薄くなっていくかもしれません。

最後に【休み】で絶対条件はあるか。
土日休みが絶対条件の人もいれば、平日休みを希望してシフト制の不定休を絶対条件にする人もいます。

ちなみに私は土日休みも平日休みも経験しているので、両方のメリットとデメリットを感じました。
土日休みは友達と休みが合う分、どこに行っても混んでます。
平日休みは友達となかなか合わないですが、どこに行っても空いていたり、料金が安かったりします。

そして、平日休みは土日休みと比べると年間休日日数が少ない印象があり、懸念する人が多かったようですが、最近は働き方改革などもあり、だいぶ改善されてます。
そういった世の中の流れも加味して、絶対条件にするべきか検討してみてください。

トオル

確かに【会社規模】【勤務地】【休み】は気になる要素ですね。
これをベースに、他の絶対条件もないか確認してみます。

就活マスター

”絶対条件”と”なるべく条件”に分けて考えるのがオススメです。
できればこっちの条件が良いな、というレベルで絶対条件に入れて相性をチェックすると、ほぼ存在しない企業を探すことになります。

例えば、大手が絶対条件だけど、全国転勤はNG!など相反する条件を入れると、どの企業も相性が悪いと見えてしまいます。

トオル

わかりました。
”絶対条件”と”なるべく条件”に分けて考えてみます!

ヒカリ

残業時間とか絶対条件に入れると微妙ですか?

就活マスター

私はあまりオススメしません!
なぜなら変動する可能性が高いからです。

残業はその人の仕事のスピードでも全然変わりますし、景気によって大きく左右する事もあります。

先ほど挙げた【会社規模】【勤務地】【休み】は、その会社で働く限り、基本的に変動しない条件です。

なので、変動しない条件を軸に考えた方が、企業との相性をチェックしやすいのです。

ヒカリ

確かにその通りですね!
ちょっと考えてみます!

それにしてもWILL・CAN・MUSTって最初は難しそうな印象だったけど、聞いてみると簡単にできそうですね。

就活マスター

そうですよ!
意外と簡単にできると思います。

直感タイプのヒカリさんには、特にオススメです!

トオル

俺は逆に慎重になりすぎないように、WILLは6割以上できたら動くこと。
CANは直接的な能力じゃなくても自信をもってポテンシャルをアピールすること。
MUSTは”絶対条件”と”なるべく条件”に分けて、条件に縛られすぎないようにすること。

よし!イメージは良い感じに出来てきたぞ!

ヒカリ

あっ!また頭で考えてる!

「わかる」と「できる」は違うからね!

早く動いたもん勝ちなんだから♪

トオル

ヒカリにアドバイスされるとは・・・

はぁ~、やるしかないか!