_就活力はどうやったら上げられる?

内容ダイジェスト】

◆就活力とは下の3つの一貫性
 (1)過去
 (2)現在
 (3)未来

◆それぞれ何を見られるのか
 (1)未来の主張に対して説得力があるのか
 (2)過去や未来の話と面接中の印象にギャップがないか
 (3)企業と同じ方向を目指せる人材か

◆就活力UPのポイントは
 過去・現在・未来はバラバラに考えず、全てに一貫性が出るように話を作り込む。一番自信のあるエピソードを話すのではなく、あくまでも主張する未来に対して最適な(説得力が出る)エピソードをもってくる。

プロローグ
就活でよくある悩みや陥りがちな罠を紹介しながら、ストーリー形式で解決していく構成になってます。登場人物と自分の性格を照らし合わせて、共感できる部分はぜひ参考にしてください。

登場人物

~就活マスター~

就活のことなら何でも知ってるプロのアドバイザー。

~ヒカリ(就活生)~

社交的で楽観的な性格。直感で判断することが多く論理性に課題。

~トオル(就活生)~

冷静でクールな性格。頭で考えすぎて動けない事が多く行動力に課題。


就活マスター

突然ですが、就活力を上げる方法って何だかわかりますか?

ヒカリ

えーっと、、、実践経験を積むとか・・・ですか?

就活マスター

ん~、ザックリしてますね。もっと具体的にないですか?

トオル

あの~、
今さら聞きにくいんですけど、そもそも就活力って何ですか??

就活マスター

おっ!良い質問ですね!
下の図を見てください。

就活マスター

就活力とは「過去」「現在」「未来」の3つの軸で決まります。この3つに一貫性があると就活力が高いと言えます!それぞれ簡単に説明しますね。

まず「未来」とは自分の将来やりたいことや目標が、企業の未来と同じ方向を向いているか、その判断をする意味合いがあります。

ヒカリ

企業の未来って「企業理念」とか「ビジョン」のことですか?

就活マスター

そうですね。そんなイメージで大きくズレないです。別の言い方をすると、その会社が今後、どんなことに力を入れていくのか、どんな力を手に入れようとしているのか、会社の方向性が「未来」です。

トオル

なるほど。その会社の未来と自分の未来が重ならないと、どんなに良い目標や夢を伝えても響かないってことですね。

就活マスター

その通りです!例えるなら、会社の社長は運転手です。行先を決めて舵を取ります。
ちなみにヒカリさんはバスに乗るとき、「このバスはどこどこに停まりますか?」と聞いて乗った経験はありませんか?

ヒカリ

あります!
私、たまにしかバス乗らないので、合ってるか不安で必ず聞くようにしてます!

就活マスター

バスの運転手は、乗ろうとしている人の行きたい場所とバスの行先が同じであれば、「どうぞ」と言って乗せてくれます。
逆に乗ろうとしている人の行きたい場所とバスの行先が違えば、「乗らないでください」と乗せないはずです。
先ほど、社長は運転手という話をしましたが、まさに行先が違う人を乗せてしまう(入社させてしまう)と、会社にとっても、本人にとっても良くありません。なので、同じ行先の人は乗せるし、行先が違う人は乗せないという判断をするのです。

ヒカリ

なるほど!わかりやすいです!
・・・ということは、就活力の高い人は、自分の未来と企業の未来を重ねて、志望動機や入社後の目標などを伝えてるってことですね!
逆に就活力が低い人は、企業の未来は関係なく、ただ自分のやりたいことを伝えたり、自分目線の目標を伝えているんだ!

トオル

確かに運転手からすると行先が違うところをいくら熱弁されても、「乗っていいよ」とは絶対に言わないね。

まずは未来の方向性を合わせることで就活力が上がることはわかりました!
次は「現在」の就活力を上げる方法が知りたいです!

就活マスター

二人とも理解が早いですね!これは鍛え甲斐があります!!

ヒカリ

そうなんですよ!私、伸びしろだけは自信あるんです!!

トオル

おいおい、まだこれぐらいで調子乗るなよな。

就活マスター

いやいや、就活は楽しんだもん勝ちですよ!

それでは「現在」について説明していきたいのですが、「過去」から説明したほうが話しやすいので「過去」で就活力をどうやって上げるのか説明していきますね。再度、下の図を見てください。

就活マスター

過去とは今までに経験した「全て」になります。代表的なもので、バイト・サークル・ゼミを3つ書きましたが、人によってここは全然違うと思います。
それではまず、なぜ「未来」のあとに「過去」の順番で説明をするのか理由を伝えておきます。
それは【過去=説得力】だからです。

ヒカリ

それってどういう意味ですか?

就活マスター

先ほど、企業の未来と自分の未来を重ねると強いと言いましたね。
でもそれは第一関門を突破したにすぎません。どちらかというと「未来」を重ねることは当たり前で、ほとんどの就活生が実践できているでしょう。

じゃあ企業はどこで合否の判断をしているのか?

過去です!!
例えば、将来はグローバルに働きたいと主張している就活生AとBがいます。その企業もグローバル展開しているので、企業の未来と学生の未来は重なってます。
その時に学生の過去の経験を聞いて、Aさんは留学経験があり、TOEICも900点もっていたとします。Bさんは留学経験がないどころかTOEICもなく、日常会話もできないとします。
過去の経験でこれだけ差が付くと、さすがにわかりやすいと思いますが、「グローバルに働きたい」という言葉の説得力は、明らかにAさんが上です。

私は過去に同じ志望動機を言っているのに、受かる人と落ちる人を見たことがあります。同じことを言っているのに、なぜ合否に差が出たのか最初は不思議でしたが、後で明確にわかりました。それは説得力に差があったのです。

トオルさんもイメージするとわかりやすいと思いますが、自分より頭の良い友達と自分より頭の悪い友達を一人ずつ思い浮かべてください。

トオル

頭の良い友達は、あいつかな~・・・
頭の悪い友達は・・・・

ヒカリ

なんで、こっち見るのよー!!

就活マスター

イメージできたみたいですね。
それではその二人から同時に、「こんな風に勉強したらうまくいくよ」とアドバイスをもらったら、トオルさんはどちらを信用しますか?

トオル

もちろん頭の良い友達です!

ヒカリ

どうせ私は信用ないですよーだ!

就活マスター

まぁまぁ、例えですから。

基本的にはみんな頭の良い人のアドバイスを信用します。では、なぜ頭の良い友達のアドバイスを信用するのでしょうか。
答えは簡単です。過去に良い点数を取っている友達のアドバイスは説得力があるからです。人は説得力を判断するときに必ず、その人の過去を見ます。
なので、【過去=説得力】という話を最初にしたのです。

ヒカリ

なるほど!

就活マスター

そして就活力は「未来」と「過去」が一貫して初めて高まります!
どんなに素晴らしい未来を語っても、過去の経験と一貫性がなければ、説得力がないので、不合格になるということです。
まとめると就活力を上げるためには、「過去」の経験をうまく使って説得力を上げる必要があります。
過去の経験を話すときは、自分のもっとも自信のある過去ではなく、あくまでも伝える未来に対して適切な過去かどうかを判断することが大事です。
先ほどの例でいうと、留学経験のないBさんは、「英語力を活かしてグローバルに働きたい」という主張には説得力がないですが、
「学生時代にプログラミングを学んだので、ITスキルでグローバルに働きたい」
という主張であれば説得力があります。

トオル

未来の話をする時と同じように、過去も自分の話したいことを話すんじゃなくて、未来と一貫性のある過去をチョイスして話せば良いんですね!
そうなると、過去のエピソードはいくつかバリエーションがあったほうが良さそうだな。

就活マスター

その通りです!
同じアルバイトネタでもリーダーシップを発揮した話だったり、それを通して責任感のある話だったり、チームワークの話だったり、少し目線を変えるとメッセージ性が変わるので、1ネタで3つぐらいバリエーションがあると理想です。
そのまま最後の「現在」の話に突入しますね。
しつこいですが、また下の図を見てください。

就活マスター

現在とは、就活中の今現在の価値観もそうですが、面接官にとっては面接中の就活生が「現在」を最もよく知れる場になります。
したがって面接中の表情や話し方も現在の軸に当てはまります。
何度も一貫性が大事と伝えてきているので、もうここで何を言いたいかわかりますよね?

ヒカリ

はいっ!!!
「未来」と「過去」の一貫性に合わせるように、面接中の表情や話し方も変えるということですね!
例えばリーダーシップ力を求めている会社であれば、未来は「会社を引っ張っていける人材になりたい」で、過去は「アルバイトの後輩育成からリーダーシップを発揮した経験」を話して、選考中では積極的に質問をして、周りが質問しやすい雰囲気を作ったり、ってことですね。

就活マスター

素晴らしいですね!
リーダーシップ力がある人は、例えば社交的であり、明るい表情で話す印象があるので、面接で緊張するあまり笑顔がなかったり、たんぱくに返答しすぎると、「本当にリーダーシップあるのかな?」と疑問を持たれてしまいます。
表情や話し方で、その人の性格や協調性など判断することが多いので、しっかりと自分自身をブランディングすることが大事です。

最後にまとめると就活力を上げるためには「過去」「現在」「未来」の3つを軸に一貫性があることが重要です。
それぞれバラバラに考えるのではなく、全部が連動するように全体を見ながら準備をしていくと、就活力を上げやすいので、ぜひ参考にしてください。

ヒカリ

すごい参考になりました!!
よーし!就活力の上げ方はわかったから、しっかり準備して本番に備えるぞ~!!

トオル

お前の単純な思考回路は一貫性があってブレないな!笑

ヒカリ

いいの!これが私の最大の武器なんだから!!
ねっ?!マスター!!

就活マスター

はっはっは!そうですね!素晴らしい武器だと思いますよ!