_ミスマッチを回避するための考え方
【内容ダイジェスト】
◆ミスマッチが起こる要素は大きく2つ
(1)相手側(企業)にギャップがある場合
(2)自分にギャップがある場合
◆ミスマッチが起こる原因はそれぞれ2つずつ
※合計4つ※
(1)-1 情報量が少ない
(1)-2 情報に偏りがある
(2)-1 自身の価値観の理解不足
(2)-2 優先順位が不明確
◆ミスマッチの回避手段
(1)企業研究は色々な情報源から収集
(2)自己分析は”変わりにくい価値観”と”変わりやすい価値観”に分ける
【プロローグ】
就活でよくある悩みや陥りがちな罠を紹介しながら、ストーリー形式で解決していく構成になってます。登場人物と自分の性格を照らし合わせて、共感できる部分はぜひ参考にしてください。
【登場人物】

~就活マスター~
就活のことなら何でも知ってるプロのアドバイザー。

~ヒカリ(就活生)~
社交的で楽観的な性格。直感で判断することが多く論理性に課題。

~トオル(就活生)~
冷静でクールな性格。頭で考えすぎて動けない事が多く行動力に課題。

就活を始める時に、最初に大事な心構えがあります!何かわかりますか?

んー・・・なんだろうな~??
あっ!内定を取っても調子に乗らない!

それはお前が一番気を付けることだろ。
しかも就活を始める時の心構えだから、これから起こることに対する心構えだろ?

トオルくん鋭いですね!その通りです。
まず大前提として知っておいてほしい情報は、
「選考が通過する回数より、不合格になる回数のほうが圧倒的に多い」ということです。

えっ!そうなんですか?!
そんな情報聞いて、どんな心構えにすれば良いんですか~?

当然不安になりますよね。いきなり失礼しました。
言いたいのは1社や2社不合格になったところで気にするな、ということです。

具体的には、どれぐらいの確率で不合格になるんですか?

就活生の平均的な数字になりますが、大体15社~20社応募して、内定数が2社前後になります。

・・・ということは、何パーセントだ??ん~~~??
まぁたくさん落ちるってことですね!!

約9割だ!
10社受けて9社が不合格になる計算。

その通りです。
ただこれはあくまでも平均値なので、当然それより多く不合格になる人もいれば、1回も不合格にならないで就活を終える人もいます。

自分はどれぐらい不合格をもらうことになるんだろう・・・自信ないな~。。。

不合格のことばっかり考えても仕方ないよ!
どうせうまくいかないことが多いんだったら、その分たくさん学んで次に活かせるようにポジティブチェンジしよー!!

そうです、ヒカリさん!良いこと言いますね!
就活を始める時の一番大事な心構えは、傷つかないように進めるのではなく、傷は覚悟で、トライ&エラーを繰り返しながら就活を進めることです。そしてたくさんの失敗から学ぶことで、社会人になる前の土台が作れることも多いのです。

そうですね。トライしなければ不合格にはならないけど、内定は絶対取れないですもんね。ビビッてる場合じゃなかったです!

二人ともその調子で頑張っていきましょう!!
では、ここからが本題です。
「ミスマッチしないための考え方」をお話していきます。

そうそう!それが聞きたかったです。

まず、企業と学生がミスマッチになると何が起こりますか?

退職につながります!

その通りです。具体的に新卒が3年以内にどのくらい退職しているか知ってますか?

ん~、10%ぐらいですか?

大きく外れてますね。。。
実は新卒が3年以内に退職している確率は30%です!

えぇーーー!!!
そんなに多いんですか?!

ざっくり、新卒の3人に1人は3年以内に辞めている計算になります。
だからミスマッチが起こらないように就活で気を付けられるところは気を付けておくべきです。

具体的には何を気を付ければ良いんですか?

恋愛に例えるとわかりやすいので、まずは『男性A』と『女性B』を頭の中にイメージしてください。
男性Aが理想としている女性のタイプが、「真面目で優等生タイプ」だったとしましょう。
そこに一見、真面目で優等生タイプの女性Bが現れ、告白されたとします。この場合、男性Aにとっては理想のタイプにばっちり当てはまるので、当然返答はYESになります。
しかし実際に付き合って相手を深く知ると、おおざっぱな性格で約束事や時間にルーズな面が多々あったとします。
これでは男性Aからすると理想の女性像と異なるため、早いうちに別れ話が出てもおかしくありません。
いわゆるこれがミスマッチです。
就活に置き換えましょう。上記のように一番わかりやすいミスマッチが、「入社する前のイメージ」と「入社後の現実」にギャップがあることです。
この原因は大きく2つあります。
ひとつは「情報が少なかった」、もうひとつは「情報に偏りがあった」です。
例えで出した男性Aの場合、付き合う前の情報量が単純に少なくて、真面目な優等生タイプと判断をしてしまったのか、付き合う前にたくさん情報収集したものの、本人からの言葉だけを情報源とした偏りがあった可能性があります。
女性Bの友人知人から情報を集めたり、SNSなどで発信している情報など、色々な情報源から判断していればミスマッチが起こらなかったかもしれません。(ただし、就活では情報収集に限界があるため、時間や労力を考えて適度に保つことが重要です)
就活においても企業研究の際に使う情報源は何が良いのか、どの程度が適切なのか、判断が難しいですが、徐々に学んでいきましょう。
話を戻します。ミスマッチは相手側の情報が少ない場合や、偏りがあった場合に起こる可能性が高いことを話してきました。
ここまで大丈夫ですか?

はい!すごい納得です!
私の友達にも情報の偏りがすごくて、「やめときな」って言ってるのに付き合って痛い目に合ってる人います!

お前、そっちに食いついたのかよ・・・
確かに就活は情報戦とも言われているので、企業側の情報を正しくキャッチアップすることは大事ですね。

それでは相手側の情報を正しく把握して、自分の判断軸と合っていたらミスマッチは起こらないと思いますか?
結論、起こります!
また先ほどの男性Aと女性Bを例えに説明していきます。
男性Aの理想とする「真面目で優等生タイプ」とばっちり合う女性Bが現れました。今度は付き合って相手を深く知っても、事前のイメージ通り、本当に真面目で優等生タイプでした。しかし男性Aは付き合って1年もしないうちに別れ話を切り出しました。なぜでしょうか。
男性Aは真面目で優等生タイプが自分に合うと思っていたけど、実はアクティブな性格もあり、初めての場所にどんどん行ったり、流行りの遊びをしてみたいという気持ちも出てきたのです。
真面目で優等生タイプの女性Bはアクティブに遊ぶことは苦手で、男性Aに反論してしまう事も増えていました。
上記例のように相手側の情報にズレがなくても、自分自身の理想的なタイプにズレがあると、当然ミスマッチにつながります。
就活でいうなら「安定した働き方がしたい」と思って会社を選び、イメージ通りの会社だったとしても、「色々なチャレンジができる働き方がしたい」という願望が強くなればミスマッチです。
このパターンの原因は大きく2つあります。
ひとつは「自分の価値観を勘違い」、もうひとつは「優先順位が付けられてない」です。
例えで出した男性Aの場合、真面目で優等生タイプが自分のタイプだと根拠もなく勝手に思い込んでいた可能性があります。もしくはアクティブな面があることは知っていたけど、優先順位は高くないと思い込んでいたことが考えられます。
ここで非常に難しいのは、価値観も優先順位も常に変化するということです。なので仕事においてミスマッチは長年働くことで誰にでも可能性はあります。
ただし、入社して1~2年程度で自分側にミスマッチを感じたら、それは事前の自己分析が不足していたと言わざるを得ません。
また変わりにくい価値観と変わりやすい価値観は存在するので、可能な限り価値観を「変わりやすいもの」「変わりにくいもの」に分けて自己分析はするべきでしょう。
話をまとめると、ミスマッチは相手側に起こるギャップと、自分側に起こるギャップで発生します。
相手側に起こるギャップの原因は「情報量が少ない」か「情報に偏りがある」ことが多く、
自分側に起こるギャップの原因は「自分の価値観を勘違い」か「優先順位が付けられてない」ことが多いということです。
就活生に聞きなれた言葉で言うと、【企業研究】と【自己分析】が十分でないとミスマッチが起こる可能性が高いということです。
ここまで「ミスマッチしないための考え方」を話してきましたが、 ある程度ミスマッチが起こる仕組みは理解できたと思います。完璧にミスマッチをなくすことは出来ませんが、ある一定の対策を打つことはできます。
何となくイメージはわきましたか?

バッチリです!!
就活でよく「企業研究」と「自己分析」が大事と言われている理由がわかりました。言われたことに気を付けて就活進めていきます!

真面目で優等生タイプな回答だな!
自分も何となくイメージできたので、注意すべきポイントが絞れてスッキリしました!

あれ?トオルの好きなタイプは真面目で優等生タイプじゃなかったっけ?・・・ということは私がタイプってことね!!笑

おいおい、勘弁してくれよ・・・

その期待値でヒカリさんと付き合ったら、すぐにミスマッチが起こりそうですね。笑

もぉ~!マスターまで、ひどーい!!
【参考イメージ図】
